ブルガリア国立歌劇場(ソフィア国立歌劇場)

オペラ・バレエ
Bulgaria National Opera (Sofia National Opera), Opera / Ballet
ブルガリア国立歌劇場(ソフィア国立歌劇場)

バイオグラフィー

 ブルガリアにヨーロッパのプロフェッショナルな音楽の伝統が根付いたのは、オスマン帝国の支配から解放された後のことだった。1890年、東洋と西洋の十字路に位置し、政治的にも経済的にも不安定な状態にあった小国ブルガリアに、ソフィア国立歌劇場が建設され、ブルガリアのオペラにとって、ここが世界的に活躍する幾多の才能を育てる場所となった。西ヨーロッパとロシアから理想的な歌劇場の姿を知り、イタリアのベルカントとロシアの古典オペラを学んで様式を育てたソフィア国立歌劇場とバレエ団は、優れた成果を目指して前進し、ブルガリア音楽界の中心となっていった。
 ソフィア国立歌劇場は、創設後すぐにアンサンブルのシステムを整え、常任のソリスト、合唱団、オーケストラ、バレエ団、技術チーム、制作チームの集団によって、年間10作以内のオペラ、バレエの新作と、演奏会プログラムによる活動を行った。また、世界的に有名な古典オペラによる基本レパートリーに加え、ブルガリア人作曲家による新作も育てていった。
 ソフィアの舞台を足がかりとして、イタリア、フランス、ドイツ、オーストリア、イギリスなどヨーロッパ・オペラの中心に進出していった歌手は大勢いる。イルカ・ポポワ、ニコライ・ギャウロフ、ニコラ・ギューゼレフ、ゲーナ・ディミトローヴァなどの世界的なオペラ・スターは、キャリアの初期にソフィア国立歌劇場の指揮者や演出家のもとで、レパートリーを形成していった。
 同時に、ダリナ・タコヴァ、ツヴェテリーナ・ヴァシレヴァ、クラッシミラ・ストヤノヴァ、ステフカ・ミネヴァ、コスタディン・アンドレエフ、ルーメン・ドイコフなど、世界の歌劇場にデビューしているブルガリア人歌手が創り上げる舞台は、ソフィア国立歌劇場の限りない可能性を示している。
 さらにブルガリアの観客は、ソフィア国立歌劇場でアンナ・トモワ=シントウ、ゲーナ・ディミトローヴァ、ボイコ・ツヴェターノフ、カルーディ・カルードフ、ストヤン・ポポフ、ニコライ・ギャウロフ、ニコラ・ギュゼレフらの舞台を楽しんできた。
 ソフィア国立歌劇場の世界的な価値は、ヨーロッパ、米国、アジアでの公演の評判によって、また世界的なアーティストが客演していることによって、何重にも証明されている。
 1930年代にはすでに、オペラ界の巨人シャリアピンがソフィア国立歌劇場で《ボリス・ゴドゥノフ》などを歌っている。また、レナータ・スコット、ホセ・カレーラス、ピエロ・カプッチッリ、ミレッラ・フレーニといったスター歌手たちも、ソフィア歌劇場で観客を魅了している。バレエ団のメンバーも、ロシア系のバレエ学校を卒業するか、ロシア系の優秀な教師に師事し、国内だけでなく海外でも活躍している。
 近年の民主制への移行は、歌劇場の活動にも多大な影響を与えたが、観客のために、そして音楽の神聖な魔力を伝えるために、歌劇場は活動資金の確保に多大な努力をしつつ、活発に活動を続けている。
 歌劇場では、通常の創作に加えて、観客のための新しいフェスティヴァルを実施し続けている。中でも復活祭音楽祭はたいへん人気があり、有名な国内の歌手に海外からのゲストを加え、プレミエ公演やガラ公演が行われる。
 クリスマス休暇時には、「歌劇場のクリスマス・イヴ」として時節にふさわしい数々の公演が行われ、伝統に従って年越しの際にシャンパンがふるまわれる。
 2000年、歌劇場は若手オペラ歌手のための第12回ボリス・クリストフ国際コンクールのホストと共同主催者を務めた。歌劇場では若い観客を招くための配慮がなされており、全シーズン、優待価格でチケットの予約ができる。2008年には「私たちはオペラに行く」という子どものための教育プログラムがスタートし、多大なる興味が集められている。
 困難な時代を乗り越えて、ソフィア国立歌劇場は情熱と強い創造力を失わずに、最も忠実な支援者である観客との絆を大切に保ち、国内の音楽の伝統を守り、発展させている。

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