ウィーン交響楽団

オーケストラ
Wiener Symphoniker, Orchestra
ウィーン交響楽団

バイオグラフィー

<フィリップ・ジョルダンプロフィール>
 現在、パリ国立オペラの音楽監督とウィーン交響楽団の首席指揮者を兼任しているフィリップ・ジョルダンは、同世代の中で最も才能に恵まれ、聴衆を熱くする指揮者の一人として確固たる地位を築いている。

 フィリップ・ジョルダンが最初に受けた音楽教育は、6歳の時のピアノ・レッスンだった。8歳になると、彼はチューリッヒ少年合唱団に入団し、11歳の時にヴァイオリンを習い始めた。16歳でチューリッヒ音楽院に入学し、優等でピアノ教師のディプロマを取得した。また、スイス人作曲家のハンス=ウルリッヒ・レーマンに師事し、音楽理論と作曲を学び、カール・エンゲルの下でピアノの勉強も続けた。これと並行して、パリ・シャトレ座で上演されたワーグナーの《ニーベルンクの指環》では、巨匠、ジェフリー・テイトのアシスタントを務めた。現在も、時々ピアニストとして、リサイタルや室内楽の演奏会に出演している。

 彼のキャリアは、1994/1995シーズンに、ウルム市立劇場のカペルマイスターとなったことに始まる。1998年から2001年までは、ベルリン国立歌劇場でダニエル・バレンボイムのアシスタントを務めた。2001年から2004年までは、グラーツ歌劇場とグラーツ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めた。
この間、彼は世界中の一流オペラ・ハウスや音楽祭にデビューを果たした。主なものとしては、ヒューストン・グランド・オペラ、グラインドボーン音楽祭、エクサン・プロヴァンス音楽祭、ニューヨーク・メトロポリタン・オペラ、英国ロイヤル・オペラ・ハウス、ミラノ・スカラ座、ミュンヘン・バイエルン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭(《コジ・ファン・トゥッテ》)、ウィーン国立歌劇場、バーデン=バーデン祝祭劇場(《タンホイザー》)、チューリッヒ歌劇場、バイロイト音楽祭(《パルジファル》)などである。2006年から2010年までは、ベルリン国立歌劇場の首席客演指揮者を務めた。

 これまでに共演したオーケストラとしては、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン放送交響楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニア管弦楽団、ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、マーラー室内管弦楽団、グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団などがある。北アメリカでは、シアトル、セントルイス、ダラス、デトロイト、シカゴ、クリーヴランド、フィラデルフィア、ワシントン、ミネソタ、モントリオール、ニューヨーク、サンフランシスコの各オーケストラと共演している。

 昨シーズン中の主な活動としては、パリ国立オペラで《後宮からの逃走》《ペレアスとメリザンド》《アルテュス王》、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場で《アラベラ》、ミラノ・スカラ座とルツェルン音楽祭でのコンサート、パリ国立歌劇場管弦楽団とのベートーヴェン・チクルス、ウィーン交響楽団とのシューベルト・チクルスなどがある。

 2015/2016シーズンには、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の全曲チクルスを、ウィーン交響楽団(ソリスト:ピエール=ロラン・エマール)との共演で行う他、パリ国立オペラでは新演出による《モーゼとアロン》を指揮する。

 レコーディングでは、《カルメン》(グラインドボーン音楽祭)、《ウェルテル》(ウィーン国立歌劇場)、《ファウスト博士》(チューリッヒ歌劇場)、《サロメ》(英国ロイヤル・オペラ・ハウス)、《タンホイザー》(バーデン=バーデン祝祭劇場)、《フィガロの結婚》(パリ国立オペラ)、および「クラシカ」誌の「ショック賞」を受賞したDVDの《ペレアスとメリザンド》(パリ国立オペラ)などがある。また、ナイーブ・レーベルでは、フランソワ=フレデリック・ギィ(ピアノ)とフランス放送フィルハーモニー管弦楽団との共演によるベートーヴェンの《ピアノ協奏曲全集》と、パリ国立歌劇場管弦楽団との共演によるリヒャルト・シュトラウスの《アルプス交響曲》(「クラシカ」誌の「ショック賞」を受賞)がある。さらに、《春の祭典》のCDでは、「ミュージカル・ワールド」誌の「ショック賞」を受賞している。最近のCDとしては、ヴェルディの《レクイエム》と、ワーグナーの《ニーベルンクの指環》からの抜粋(管弦楽作品集)の2つのアルバムがある。これらは、いずれもパリ国立歌劇場管弦楽団との共演で、エラート・レーベルからリリースされている。パリ国立歌劇場管弦楽団との共演による最新の録音は、ラヴェルの《ダフニスとクロエ》と《ラ・ヴァルス》で、2015年5月にリリースされた。ウィーン交響楽団との録音では、これまでにチャイコフスキーの交響曲第6番《悲愴》(2014年9月にリリース)と、シューベルトの交響曲第7(8)番《未完成》と第8(9)番《グレート》(2015年8月にリリース)がある。
(2015年10月現在)


<ウィーン交響楽団 プロフィール>

首席指揮者:フィリップ・ジョルダン
名誉指揮者:ジョルジュ・プレートル、ヴォルフガング・サヴァリッシュ(故人)


 ウィーン交響楽団は、ウィーンの文化大使かつ最高レベルのコンサート・オーケストラとして、オーストリアの首都の音楽シーンを形成するオーケストラ活動の中で、とりわけ重要な役割を果たしている。ウィーン交響楽団の様々な活動の中心を占めているのは、伝統的なウィーンの音楽をさらに洗練させるという重要な目的を踏まえた革新的なプロジェクトである。

 1900年10月、“ウィーン・コンサート・ソサエティ(ウィーン・コンツェルトフェライン)”という名称のもとに誕生したオーケストラは、フェルディナンド・レーヴェの指揮により、ウィーン楽友協会で初めての公演を行った。ブルックナーの交響曲第9番、シェーンベルクの「グレの歌」、ラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲、フランツ・シュミットの「7つの封印の書」等は、今日ウィーン交響楽団の主要なレパートリーであることに議論の余地がないが、これらはいずれも同楽団が初演を行った作品である。ウィーン交響楽団の歴史を通して、ブルーノ・ワルター、リヒャルト・シュトラウス、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、オズヴァルト・カバスタ、ジョージ・セル、ハンス・クナッパーブッシュといった数々の巨匠たちが、同楽団に多大な影響を与えた。次の数十年間では、首席指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤン(1950~60年)とヴォルフガング・サヴァリッシュ(1960~70年)が、オーケストラの音色作りにおいて最も重要な役割を果たした。その後、首席指揮者には、ヨーゼフ・クリップスが短期間ながらも再び就任し、カルロ・マリア・ジュリーニとゲンナジー・ロジェストヴェンスキーがそれを引き継いだ。ジョルジュ・プレートルは1986年から91年まで首席指揮者を務め、それにラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、ウラディーミル・フェドセーエフ、そしてファビオ・ルイジが続いた。

 客演指揮者としては、レナード・バーンスタイン、ロリン・マゼール、ズービン・メータ、クラウディオ・アバド、セルジュ・チェリビダッケといったスターたちが、ウィーン交響楽団との共演で数々の注目すべき名演を残してきた。

 2014/2015シーズンの始めには、スイス人の指揮者、フィリップ・ジョルダンが首席指揮者に就任し、ウィーン交響楽団を新たな時代へと導いている。以来、同交響楽団は、主要な作曲家の作品、現代音楽、アーティスト・イン・レジデンスとのコラボレーション、熱心な音楽教育活動など、周期的にそれぞれのテーマに特に重点を置いた取り組みを行っている。

 ウィーン交響楽団は、1シーズンにつき150以上のコンサートやオペラ公演をこなしている。そのうちの大多数は、ウィーン楽友協会とウィーン・コンツェルトハウスという、有名なコンサート・ホールで行われており、これに加え、非常に内容が充実した広範囲におよぶツアーが行われている。 ウィーン交響楽団は、1946年からブレゲンツ音楽祭のレジデント・オーケストラを務めている。同音楽祭では、プログラム中の大多数のオペラ公演やオーケストラ・コンサートに出演している。さらに2006年からは、新たな活動にも取り組んでいる。この年は、アン・デア・ウィーン劇場がオペラハウスとして再建された年であるが、以来ウィーン交響楽団は、同劇場のオペラ公演に数多く参加している。

(2015年11月)

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