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エフゲーニヤ・オブラスツォーワに聞く [ボリショイ・バレエ]

マリインスキー・バレエで踊っていたころから、可憐な舞台姿が日本でも多くのファンを持つエフゲーニヤ・オブラスツォーワ。
2012年にボリショイ・バレエに移籍してから、同団のプリンシパルとしては初めての来日ということもあり注目されています。昨年11月にモスクワで行なったインタビューをお届けします!
ボリショイ・バレエに移籍されてから、エトワール・ガラのメンバーとして来日なさっていましたが、ボリショイ・バレエの一員としての来日は初めてですね。ここ数年は来日もなかったですから、日本のファンは心から待ち望んでいます。
本当に長い間、日本に行けていませんね。2017年の日本公演が楽しみです。

特に今回踊っていただく「ジゼル」はオブラスツォーワさんの十八番です。オブラスツォーワさんが感じるこの作品の魅力、見せ場をお聞かせください。
ジゼルは特に1幕が好きなのです。1幕は短い時間で恋する少女から、相手に裏切られ、その愛の深さ故に狂乱の果てに死んでしまうという・・・信じられないくらい劇的な役を演じなくてはなりません。本当に短い間に、ひとりの村娘が愛し切らなくてはならない、凝縮された役です。狂乱のシーンは毎回、これでお客さんに通じているのだろうか、ジゼルの愛が故の苦しみが伝わっているだろうかと自分に問うています。とても難しいシーンです。2幕はテクニックが重要ですし、そういう見せ場が多いので、私にとっては少し気が楽かしら・・・もちろん、ワガノワ・バレエ学校や、劇場での日々の鍛錬で培ってきたものをきちんと使い、さらに表現するという点では難しいですけれども。。。
少し前のことになりますが、映画に出演なさったこともあり「女優」の心も存分にお持ちだということは知っています。最近では「椿姫」「オネーギン」などますますドラマティックな物にその才能を開花されていますが、ご自身ではどのように感じていらっしゃいますか?
私は演劇要素の強い作品が大好きです。「椿姫」は今一番好きな作品ですね。揺るがないクラシックの技術の基本があってはじめて、次の表現が可能です。その次というのが、バレエにおいて一番重要な「役」を演じることだと思います。役とはその作品を体現することですし、とても興味深く創作意欲を刺激します。演じることで常に何かを探すことが出来、新しい発見があります。だからこそ、どの役においてもずっと工夫し続けることが可能です。同じ作品でも毎回違っていて、新しいジュリエットが、タチヤーナが生まれてくるのです。一番重要なのは役を通してその物語を語るということだと思います。

ボリショイ・バレエではグラチョーワ先生についていらっしゃいますね。
ボリショイ・バレエならではだ、と思う部分、マリインスキー・バレエとの違いを感じることがありましたらお教えください。

今は、アディハエヴァ先生にも師事しています。もちろん違いはたくさんあります。ボリショイとマリンスキーはレパートリーも違いますし、作品の準備の仕方(期間やリハーサルの進め方など)も、それぞれ独自のやり方があります。それはどのカンパニー(劇場)も同様で、それぞれのやり方に慣れてやりやすくなる。ただそれぞれの伝統を守っているのです。どちらが良い、悪いという風には思いません。
あなたのホッとする瞬間、大事にしたい時間はどのようなことでしょうか?
4ヶ月前に双子を生みました。女の子2人です。出産してから全てが変わりました(笑)。今は二人が私の人生の中心で本当に忙しくなりました。でも、創作意欲はますますが溢れているように感じます。
二人がいなかったときは、あれこれ間に合わなかったり、休んだりすることを自分に許していましたが、今はそれが出来ません。毎朝のクラス、リハーサル、ストレッチやトレーニングもして、トウシューズを縫って用意したりする傍ら、少しでも空いている時間があれば娘たちと遊んだり散歩したり…。そうしていると、どこからか、ただならぬ力が湧いているのを感じます。そして毎晩寝る前に「今日も全てが間に合った!」と驚いています。そして少し寝て、また朝から同じ事が1から始まります。毎日その繰り返しですよ。
自分には誇れる仕事があり、守るべき大切な家族と子ども達がいる。今、私はとても満たされています。

次のボリショイ・バレエ日本公演は、ボリショイ・バレエが初めて来日してから60年という節目になります。お待ちしている日本のファンにメッセージをお願いいたします。
言いたいことはただ一つ(笑)。
私たちをいつも変わらない温かさで迎えてくださる皆さんに、心から感謝しています。常に変わらない歓迎を受けることはこの上ない幸せです。集中して舞台を観てくださいますし、誠実に芸術を愛している皆さんだと感じます。もっと頻繁に日本へ行きたいと、ずっと思っています。次にお会いできるのが待ち遠しいです。

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初来日から60年、バレエの殿堂が魅せる輝きと進化。
ボリショイ・バレエ
6月4日(日)13:00「ジゼル」オブラスツォーワ/ツヴィルコ
6月4日(日)19:00「ジゼル」ザハーロワ/ロヂキン
6月5日(月)19:00「ジゼル」クリサノワ/ラントラートフ
6月7日(水)18:30「白鳥の湖」スミルノワ/チュージン
6月8日(木)13:00「白鳥の湖」シプーリナ/オフチャレンコ
6月8日(木)19:00「白鳥の湖」ザハーロワ/ロヂキン
6月11日(日)18:00「白鳥の湖」ステパノワ/オフチャレンコ
6月12日(月)18:30「白鳥の湖」スミルノワ/チュージン
6月14日(水)19:00「パリの炎」クリサノワ/ラントラートフ
6月15日(木)19:00「パリの炎」シプーリナ/ワシーリエフ
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