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諏訪内晶子 サロネン&フィルハーモニア管について語る[フィルハーモニア管弦楽団]

5月に来日するサ=ペッカ・サロネン、フィルハーモニア管弦楽団と共演する諏訪内晶子のインタビュー。
共演の指揮者として、エサ=ペッカ・サロネン氏はどのような印象の指揮者でしょうか?
 私が初めてサロネン氏の演奏に触れたのは、20年以上前に当時住んでいたニューヨークで偶然聞いていたラジオ放送でした。それも、ご自身が作曲された曲をご自身で振っていらっしゃいましたので、実は私の中ではサロネン氏は作曲家という印象が強いのです。
 その時は、ラジオで流れていた曲が何の曲かわからず、色彩が豊かでありながら、あるロシアの作曲家の作品らしいシニカルさがあり、でもその作曲者とは違う独特なリズムの特長があり、誰の曲だろう?と思っていました。その曲がロサンジェルス・フィルの演奏するサロネンの曲、と知って、「あぁ、サロネンさんは作曲もするのだ」と知りました。
 サロネン氏は実際にお会いをしてみると、フレンドリーでありながら、人懐っこくお話し好き、という印象は受けません。ただ、2013年にご出演いただいた国際音楽祭NIPPONにおける西村朗先生との対談では、「僕、話しすぎたかな・・・」とご自身がおっしゃるくらい、話題は量子論に始まり多岐に亘って、創造者としての溢れ出るアイデアを語っていらっしゃり、サロネン氏の別の面にも触れました。その時の印象的な言葉に、「この世に存在しなかったことを創造することは、この上なくエキサイティング、自分が作曲した曲を演奏するために指揮をはじめた」があります。

フィルハーモニア管弦楽団ともこれまで共演を重ねて来られたと思いますが、オーケストラの印象をお聞かせください。
 イギリスの伝統を継承しているオーケストラだと思います。フィルハーモニア管とは、何度も異なるマエストロたちと演奏しています。ロンドンにおけるデビューコンサートではアシュケナージ氏指揮・武満作品を演奏したことが強く印象に残っており、ロリン・マゼール氏とは英国ツアーでモーツアルトを演奏しました。デュトワ氏とは小品を録音しましたし、ソヒエフ氏とは、イギリス内のツアーだけではなくロンドンで伝統のあるロイヤルフィルハーモニック協会主催の演奏会でも演奏をしました。

メンデルスゾーンの協奏曲に関して、サロネン&フィルハーモニア管との共演に際して、お考えになっておられることなど、教えて頂けますでしょうか。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、凝縮された名曲だからこそ、サロネン氏がどのように指揮をするのか、逆に楽しみでもあります。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、当時の作曲技法としては画期的な第一楽章から第二楽章、第二楽章から第三楽章まで間が殆どなく続けて演奏する様作曲されています。今回は、R・シュトラウスのドン・ファン、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、そして後半のツラトゥストラはかく語りき、とR・シュトラウスで協奏曲を囲む形になる、名曲揃いのプログラムですね。R・シュトラウスも作曲家でありながら、指揮を頻繁に行っていましたし、メンデルスゾーンは、作曲家でありながら、当時忘れられていたバッハを再び世の中に送り出した指揮者でもあります。指揮者であり作曲家でもある、サロネン氏と重なるところがあります。

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名匠が放つ閃光の響き
エサ=ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団
2017年5月20日(土) 18:00開演 東京芸術劇場 コンサートホール
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op. 20

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op. 64 (ヴァイオリン:諏訪内晶子)
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R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op. 30

2017年5月21日(日) 14:00開演 横浜みなとみらいホール
<オール・ベートーヴェン・プログラム>
序曲「命名祝日」ハ長調 Op. 115

ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37 (ピアノ:チョ・ソンジン)
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交響曲第7番 イ長調 Op. 92

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