2018/9/4

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ブルガリア国立歌劇場《カルメン》に出演のキャストよりコメントが届きました!

10月に来日し、公演を行うブルガリア国立歌劇場。ビゼー《カルメン》に出演する主要キャスト5人からコメントが届きました。今回の《カルメン》の役柄の、どのようなところが好きなのか、ご自身との共通点、舞台では何を心において歌っているのか等をお伺いしました。

ナディア・クラスティヴァ(カルメン)
カルメンは、気高い女性です。男性から行動を強いられる女性でなく、自立したひとりの女性として自身の考えを持ち、自分の行動に責任を負う、精神的にとても強い女性です。そのような意味でも、私は「カルメン」の生き方が好きです。さらに、「カルメン」は自由に生きる女性です。真実の愛を探し、その瞬間はドン・ホセやエスカミーリョを愛するも、決してその人のものにはならない。常に自由で、かつ孤独で淋しい面を持っています。自分自身が似ているかは別として、今も昔も、カルメンの様な女性は存在するのではないでしょうか。カルメンは特に好きな役柄のひとつです。2002年以来、30以上のレパートリーを持つようになった今も歌い続けています。ビセーの音楽は本当に美しいですね。舞台では、フランス語の台詞を通じてより深くお客様にこの作品の魅力を伝えられるようにしています。舞台上での動きも、毎回少しずつ変化をつけています。連続して何回か観に来てくださるお客さまにも新しい発見をして頂きたいですし、私自身も新鮮でありたいからです。

イリーナ・ゼコヴァ(ミカエラ)
ミカエラは心が優しく、誇り高き心を持たない若い女性ですが、自分の命を犠牲にすることで、愛するホセを追う、驚くような勇気をもっています。その様に人間として複雑な性質や感情を抱くところなど、私自身、よく似た部分があります。カルターロフ氏の演出は、ミカエラの性質がよく表れています。この演出は3人の主人公だけが舞台中央の円台で演じますが、人生でも同じことが言えると思います。人生において大事なことが生じる瞬間、本当に大切な人は数人のみで、周りはこのオペラの舞台のように面を被った大勢の人たちでしかないものでしょう。今回の《カルメン》はレチタティーヴォでなくフランス語の台詞で行います。マエストロからもコーチしてもらいました。美しい言葉で演じたいと思います。

ツヴェタナ・バンダロフスカ(ミカエラ)
ミカエラという存在は、カルメンとは間逆。カルメンにはない、全ての明るい部分を持合わせ、心優しく愛が漂う雰囲気があります。今回の演出は、シンプルなセットの上でカルメンとホセとミカエラ3人の性格のコントラストがはっきりとしていてとても気に入っています。ホセは、いつも心に抱える葛藤が続き、カルメンは暗さと死に至るエネルギーに満ち、ミカエラはホセを救いたいという温かい心を持っています。ミカエラの優しい表情を役柄で作るうちに、だんだん似てきたねと言われることもあります。人は誰でも魂の中に、良い部分も悪い部分も持合せていると思います。演じ歌うとき、役柄の内面的部分を表現できるように努力しています。

ビセル・ゲオルギエフ(エスカミーリョ)
エスカミーリョは何度も歌っています。彼がもつネガティヴな部分は、ひょっとすると私に似ているかもしれません(笑)。毎回のリハーサル、本番で気持ちをリセットしています。初めてこの役を演じるつもりで心がけています。

ヴェセリン・ミハイロフ(エスカミーリョ)
この舞台は3人の主人公が目立ちます。僕は脇役であるものの、ゴージャスな雰囲気をもつ闘牛士エスカミーリョの役は私にとって喜ばしい挑戦。毎回とても楽しみです。自分はエスカミーリョとは違う性格ですが、より深く役柄に入り込めるよう、普段の生活でも、どこか似ている共通点を作りたいと思っています。

以上5人が出演するブルガリア国立歌劇場《カルメン》は10月5日(金)、10月6日(土)に東京文化会館で行われます。
ぜひご覧ください!!
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<ブルガリア国立歌劇場>
10月5日(金) 18:30 「カルメン」
10月6日(土) 15:00 「カルメン」
10月8日(月・祝) 15:00 「トゥーランドット」
公演詳細はこちらから

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