2019/1/29

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鈴木優人インタビュー~ソプラノとオルガンの天上の響き 森麻季(ソプラノ)&鈴木優人(オルガン、ピアノ)

大好評で行われている「カファレル presents アフタヌーン・コンサート・シリーズ2018-2019後期」。
1月31日(木)のシリーズVol.3では、ソプラノの森麻季と、鈴木優人が奏するオルガンとピアノによる素敵なコンサートが行われます。
大人気のアーティストをお迎えすることもあり、チケットも完売間近です!
今回は、オルガンも弾きピアノも弾く、大活躍の鈴木優人にインタビューを行いました。
カファレルのチョコレート缶『ベル・ブルー』にサインをする鈴木優人。
鈴木&森のサイン入りが公演当日50個限定で販売されます!

オルガン、ピアノ、チェンバロ、色々な楽器を演奏されますね。
僕は、出来るところで好きな音楽を奏でたい、という思いで演奏しています。

どれくらいの練習をなさるのですか?
必要に応じてではありますが、長い視点で見て、どれか一つだけに集中してしまって他が退化しないようにと考えています。
例えば花壇が5つあるとすると、ひとつひとつにバランスよく水をあげるようにという感じでしょうか。

楽器によって頭の切り替えが必要ですよね?
はい、必要です。今回のコンサートのように、オルガンとピアノを演奏する時は、瞬時に切り替えなくてはなりません。具体的には手元の操作が全然違います。パソコンのOSを再インストールする感じでしょうか。楽器のスピード感や鍵盤に対する指のリアクションが全然違います。ピアノは瞬間的なバネの力で、ある意味、打楽器的に音楽を構築しますし、オルガンはパイプですから、リコーダーを吹くような感覚で、歌を歌うようなイメージでしょうか。

今回は森麻季さんとの共演ですが、聴きどころをご紹介いただけますか?
森麻季さんとは東京オペラシティコンサートホールのこのオルガンでご一緒するのは初めてですが、きっと美しいと思います。今回は、アフタヌーン・コンサートということで、まさに聴きやすい曲目でプログラミングをしています。一部の冒頭はバロック音楽。そしてラヴェル、アーン、デュパルクはフランス作品でピアノで演奏します。
休憩の後にリストのプレリュードをオルガンのソロで。これは大作です。リストはピアノの名手として有名でしたが、晩年はオルガニストとして、かっこいい曲をたくさん残してくれました。
その後は、オペラ作品で森さんの超絶技巧を聴くことができます。また、しっとり歌いあげるものや祈りの作品など、二人で話し合いながら作ったプログラムで、とても良いものになりました。ヘンデルの“涙の流れるままに”は、今年のNHKニューイヤーオペラコンサートでも歌われていましたよね。

お二人はよく共演なさるのですか?
森さんとは、一昨年2017年に、モンテヴェルディのオペラ≪ポッペアの戴冠≫でご一緒しました。僕が指揮をして、森さんが主役を歌われました。バッハ・コレギウム・ジャパンの公演にもソリストで登場して頂いたり、私の主催している音楽祭にも来ていただける予定があります。かれこれ15年くらいのお付き合いにはなるでしょうか。
僕は、音楽に対する森さんの言葉ひとつひとつや、歌のシェイプというか、節回しにとても共感できます。ご一緒して、いつもとても楽しいですし、学ぶことも多いです。彼女は音楽にとてもひたむきで、決して妥協しないプロフェッショナルです。“仲間”なんて言ったら怒られるかもしれませんが、、、音楽家としてとても素晴らしいと思っています。

平日の午後にうっとりする時間になりますね。
本当に森さんの声はピュアで美しいですね。音程もピカイチで本当に素晴らしいです。
以前に小さいオルガンとピアノでリサイタルをご一緒したこともありますが、オルガンが大きくなると、恐らく作品の描けるスケールも大きくなると思います。
また、東京オペラシティコンサートホールは天井がすごく高くて、教会のような造りですよね。とても歌に向いていて、声楽家にはとても気持ちの良いホールだと思います。

オルガンを弾くときの鈴木さんの演奏場所は2階ですので、そちらへ上がったり、ステージへ降りたりと大変ですね。オルガニストはお客様に背を向けますが、背中に視線を感じるのはどんな感覚なのでしょう?
オルガンは世界一大きな楽器ですから、背中の視線よりも、楽器そのものに対峙する感覚です。
一個の鍵盤を弾くだけで、ものすごく大きな音が出るわけですから、緊張感もありますし、飛行機のコックピットに座っているような気分です。

オルガンはパイプが何千本と聞きますけれど、本当に演奏に何千本もいるのですか?
これだけのサイズの大きな楽器になると、必要ですね。一種類の音色だけだと、ものすごく単調な置物になってしまいます。いろいろな音色があり、変化をつけるためには、違うパイプも使わなくてはならない。ピアノでいうところのタッチの差をつけるというイメージです。事前に専用の音色を作るレジストレーションという作業を行います。コンサートの曲に合わせて、どういう音色にするかを決めて、楽器に登録しておくのです。
ホールを一人で独占して行うのですが、ちょっと特別な時間で、とても気持ちが良いですね。

音楽家の家に生まれて自分はオルガニストになると思っていましたか?
オルガンの側にずっといましたから・・・教会のオルガンに寄りかかって父の演奏を聴き、オルガンの箱の振動に包まれるような心地よい感じをいまでも覚えています。オルガニストになるとは必ずしもその時は思っていなかったかもしれませんが、それが原点ですね。

教会でオルガンを演奏されることもありますか?
はい、時々あります。教会での演奏は、オルガニストにとっては基本というか、大事な経験だと思います。
賛美歌に合わせて弾く以外に、賛美歌をフーガにして弾いたり、即興演奏などもします。

今期のアフタヌーン・コンサート・シリーズでは、会場でイタリア・トリノのチョコレートブランド「カファレル」のお菓子を販売しています。1865年にへーゼルナッツを練りこんだジャンドゥーヤというチョコレートを生み出したブランドです。そして、そのチョコレートの日本での輸入代理店・山本商店も107年の歴史を持つ会社だそうです。
1865年というと、ちょうどリストやマスカーニと同じ時代ですね。イタリア人のマスカーニは1863年生まれ。リストは1886年没。リストもイタリアのエステ荘に滞在していたので、もしかしたら何か関わりが合ったかもしれませんね。
山本商店さんは神戸の会社でいらっしゃると聞いています。父は神戸生まれで、神戸育ちなんですよ。僕も小学校2年生まで神戸で過ごしました。その後、父が東京芸大へ教えに行くことになって、東京へ引っ越したのですが。
いまは、オランダのデンハーグと日本を行き来しながら演奏活動を行っています。
ヨーロッパもいまはすごく寒い時期ですが、昔のヨーロッパの市民は、教会に集ってトランプをしたりしていたそうです。
私たちも、その風習に習って(!?)、温かいコンサート会場に集い音楽を楽しみたいですね。

2019年も早くも1月が終わろうとしていますが、平日の午後の昼さがり、鈴木優人が大活躍し、森麻季の歌声に心が癒されるコンサートを、是非聴きにいらしてください。
そして、そんなコンサート会場でのとっておきのお土産は、ヴァレンタイン仕様の可愛らしいチョコレート!
今回も、森麻季&鈴木優人の数量限定サイン入りチョコレート缶をはじめ、楽しいお買い物が出来るコーナーを設けて、皆様をお待ちしております。
イタリアでポピュラーな果物、いちじくを風味豊かに焼き上げたトルタの「今日のおやつ」にもご注目を!

カファレルのオフィシャルサイトには、心くすぐる可愛いチョコレートがいっぱい♪
http://www.caffarel.co.jp/
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ソプラノとオルガンの天上の響き
森麻季(ソプラノ)&鈴木優人(オルガン、ピアノ)
2019年1月31日(木) 13:30 東京オペラシティ コンサートホール
公演詳細はこちらから

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