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エイフマン・バレエ<アンナ・カレーニナ> 新国立劇場上演時 主役ダンサーによる座談会 (全3回) Vol.2

7月の「エイフマン・バレエ」、21年ぶりの来日に向けて、2010年と2012年に新国立劇場で行われた<アンナ・カレーニナ>に出演した主役ダンサー、厚木三杏、山本隆之、貝川鐵夫の3名による座談会。Vol.1では、上演が決まった時のことやエイフマン・バレエのダンサーがいかに普通のバレエダンサーと一線を画しているのか...といったお話を伺いました。今回、Vol.2では、エイフマンの指導や演目<アンナ・カレーニナ>について。ぜひご覧ください。
(左より:貝川鐵夫、山本隆之、厚木三杏)

エイフマンさんの作品には深い心理や感情表現が求められますが、それらの指導は、どの様に行われましたか?

山本:特別な教えがあったわけではなく、心理的な指導よりも、「エイフマン・バレエ」の場合、振付を身につけることによって表現ができている。振付が全てを語り、それが表現になっているのです。

厚木:「アンナ・カレーニナ」の本を全部読んで、映画も観てくださいと言われました。物語を理解したところで振り付けに入る、それがエイフマンさんの教えだと思います。そして、とにかく振付に慣れること。。。毎日必ず2回通しでリハーサルをしていました。かなり辛かったですけれども、そうしていくうちに、自分の考えがまとまってきましたが、やっぱり辛かったですね(笑)

貝川:エイフマンさんからは「もっと大きく」、「もっとダイナミックに!」とにかくスケールを大きくと言われました。作品冒頭の“弦楽セレナーデ”の音楽に合せた、ヴロンスキーの最初のソロでは「もっと、もっと、もっと、もっと!ダイナミックに!」と、言われました。そしてエイフマンさんの振付は楽曲に対して身体の動かし方が、すごく理にかなっているというか、選曲と振付で深層心理が現れている、そう感じました。あと、この作品は、とにかく選曲が素晴らしいんです。僕自身、振付の仕事をしていますが、エイフマンさんの影響を強く受けたと思っています。

山本:エイフマンさんがスタジオに現れると、空気がすごいピリッとしましたね。

貝川:ダンサー達よりも、指導している先生たちが緊張していました(笑)

厚木:エイフマンさんとのやりとりでよく覚えているのは、初日の本番前に「自分のアンナを演じてください」と言われたことです。それでとても安心して舞台に立つことができました。新国立劇場での上演はダブルキャストでした。私たちの初日の舞台では、エイフマン・バレエからのゲスト・ダンサー3人が、舞台袖でずっと観てくれていたのを覚えています。すごく心強く、優しさを感じました。踊りきった後は、感情が抑えきれなくて泣いてしまいました。(貝川鐵夫)

アンナ、ヴロンスキー、カレーニン。それぞれ改めて見どころを教えて下さい。

貝川:ヴロンスキーは。。。例えば競馬のシーンですと、振付の中でのしぐさや、動きのニュアンスに感情の激しさが込められていますね。ヴロンスキーは上流階級の家柄で、馬でいうところのサラブレッドで、競走馬のような存在ですが、身分をわきまえずに激しく恋をします。キティという婚約者がいるのに、アンナに恋をすると、突っ走っていってしまいます。ただ、周りや、社会的な関係が崩れると、自分ではどうしようもなくなってしまい、自分を偽ってでもアンナを避けてしまう…。よくありそうな青年の物語ですね。バレエの終盤、一緒にいることはこれ以上耐えられないと言って、彼はアンナの元から逃げていきます。ヴロンスキーを失い社会からも見捨てられ苦しむアンナの幻想の中にヴロンスキーが現れるシーンを演じる時は、僕自身はアンナに対して「すまなかった」、という想いを込めて踊っていました。ヴロンスキーも葛藤に苦しむ姿を表したかったのです。

山本:バレエの作品の中では、だいたい男性が女性を裏切る物語が多いですが、カレーニンは女性から裏切られてしまう。そういう役は僕にとって初めてだったので、新鮮でした。目一杯詰まっている振付を踊ることで自分なりの表現ができると思っていました。

厚木:迷っているアンナの気持ちを、群舞の人達が表現しているところが面白いなと思います。他の「アンナ・カレーニナ」の作品にはないものですね。最後の汽車のシーンも、汽車をダンサーたちが演じました。エイフマンさん独特の表現の仕方だと思います。このバレエは、アンナの心情がどんどん表れてくるので、例え内容がわからないまま観たとしても、だんだんと…まるで本を読んでいるかのように、主人公の心の内側までが伝わってきます。それこそが、エイフマン作品の凄さなんだなと思いました。それと、舞台裏では、確か9回くらい衣裳を着替えました!一息もつけない感じでしたね。

山本:大変な振付でしたが、群舞のダンサーたちも、みんな楽しそうでしたね。本当に、楽しんで踊っていたと思います。

Vol.1はこちらから
Vol.3はこちらから

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21年ぶり待望の来日!世界に衝撃をあたえ続ける
エイフマン・バレエ 日本公演 2019

7.18 [木] 19:00 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
7.19 [金] 19:00 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
7.20 [土] 17:00 「アンナ・カレーニナ」
7.21 [日] 14:00 「アンナ・カレーニナ」
会場:東京文化会館
(問)ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212

【全国公演】
7.13 [土] 15:00 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 「アンナ・カレーニナ」
(問)びわ湖ホールチケットセンター 077-523-7136
7.15 [月・祝] 15:00 グランシップ(静岡)中ホール・大地 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
(問)(公財)静岡県文化財団 054-289-9000

エイフマン・バレエ 日本公演2019 特設サイトはこちらから