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エイフマン・バレエ 記者会見レポート

2019年7月17日、駐日ロシア連邦大使館でエイフマン・バレエ2019年日本公演の記者会見が行われました。登壇者は、芸術監督のボリス・エイフマン、ダンサーのリュボーフィ・アンドレーエワ(カミーユ・クローデル役)、オレグ・ガブィシェフ(ロダン役)、リリア・リシュク(ローズ・ブーレ役)。駐日ロシア大使館 一等書記官のコンスタンチン・ヴィノグラードフ氏他のご挨拶の後、登壇者から充実したお話を聞くことができました。ボリス・エイフマン(エイフマン・バレエ創立者、芸術監督)
「私は日本に着き、成田空港からホテルに向かうまでの間、ずっとバレエ団と日本のことを振り返っていました。90年代の初め、私のバレエ団は外国に公演を行うようになりました。当時はペレストロイカ期で、非常に困難な時代でしたが、その時に日本公演ができたことは私たちにとってまさに大きな贈り物でした。日本公演の成功は、私たちが選んだ新たなロシア・バレエの方向性が正しいのだという”自信”を与えてくれました。20余年が経った今、「エイフマン・バレエが日本に戻ってきた」とたびたび言われますが、そうではありません。戻ってきたのは私自身だけ。バレエ団は”新しい”エイフマン・バレエとして、日本にやってきました。今や私達は、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界中で大きな成功を収めるようになりました。ダンサーたちは技術的に優れた踊りを見せてくれるだけでなく、素晴らしい“俳優”でもあります。彼らのようなアーティストは他にはいません。
 今回の演目《アンナ・カレーニナ》《ロダン~魂を捧げた幻想》は、日本のお客様の心を動かすと確信しています。【エイフマン・バレエ】は、皆さんが愛してやまないロシア・バレエの伝統と、革新性のどちらをも持っています。私たちの成功の秘訣は、身体言語で人の心を表現できることです。言葉や文化、宗教が違っても、“魂”は世界共通です。人々の心を結び付けるバレエ芸術こそが、今世界で求められているものだと思います。新しいエイフマン・バレエは、日本のお客様の探究心を満たしてくれることでしょう。今回、新しいロシア・バレエをお届けしたいと思います。」リュボーフィ・アンドレーエワ
「日本に来たのは初めてです。実は、私とても緊張していました。日本では古典バレエが大人気だと聞いていたので、私たちのバレエが受け入れられるのか不安でした。でも、静岡での最初の公演が終わって、お客様から温かく受け入れてもらえて安堵いたしました。たくさんのお客様が私のところに来てくれて、物語に心を動かされ、涙を流しているのを見て、とても嬉しく思いました。エイフマン氏は、アーティストから表現を引き出すだけでなく、観客の心をこんなにも動かすことができる方なのです」オレグ・ガブィシェフ
「私はエイフマン・バレエで踊っていて、踊りの言葉を話すことができることを、とても誇りに思います。《ロダン》を踊りながら、観客の皆さんが舞台に集中してくれていることを感じ、ロダンの苦悩を共感してくれていると感じました。アンドレーエワとは初演時から、リシュクとも長く踊ってきましたが、踊りを磨き続け、今は感情表現だけを考えて踊れるようになりました。無論、踊りにゴールはありません。毎回細かいニュアンスの発見があり、公演を重ねるごとに積み重ねてきました。」ボリス・エイフマン(現代バレエ、古典バレエという言葉について一言)
「現代バレエ、古典バレエと言う言葉が出てきましたが、私たちのバレエ団はクラシックでも、現代バレエでもありません。踊り、ドラマ、心理描写を融合した“新しいスタイル”なのです。私たちは人々の心を動かし、様々な感情を呼び起こします。インターネット、映画、テレビなど多くの娯楽が存在する中、それらを置いてわざわざチケットを買って劇場に足を運ぶ観客がいます。彼らを惹きつけるのは、人間の身体を通して表現される人の生き生きとした感情です。私たちはこの方向性において非常に高いレベルに到達しました。私たちは現代バレエでも、クラシックでもなく、独自のスタイルとレパートリーを持った、独自のバレエ団なのです」リリア・リシュク
「こんにちは。日本文化や日本の皆さんが大好きで来日を心待ちにしていました。日本のお客様は、舞台に敏感に反応してくれます。『ロダン』はロダンとクローデルという2人の優れた彫刻家の伝記ではなく、愛憎の物語です。ローズ役を踊る身としては、私は皆さんの心にローズの犠牲愛の物語を届けたいと思います。これはローズの絶え間ない自己犠牲の話で、20歳の時ロダンと恋に落ちて以来、あらゆる人生の試練にも拘らず、ロダンと両想いでなくなっても、彼の元から何度も逃げ出そうとしても、いつもロダンの元に戻ってきました。ロダンはローズの容貌や身体の美しさだけでなく、彼女の自己犠牲を愛したのです。ローズも、また彼のインスピレーションの源だったのです」

質疑応答の一部をご紹介いたします。
ダンス・アカデミーのカリキュラムはどのようになっていますか?

ボリス・エイフマン「古典バレエのテクニックのようなプロのダンサーに必要な要素だけでなく、表現力を育てることに重きを置いています。最初からモダン・バレエ、現代バレエも教えています。個性的なバレエ芸術家の育成を目指しています」エイフマン作品を踊る醍醐味とは?

リュボーフィ・アンドレーエワ「踊るたびにいつも違う感情が生まれます。その日の気分やパートナーにもよります。エイフマン氏の作品では、踊るというよりは、その役柄を生きることができます。エイフマン氏が創作上の模索をするとき、何か新しいものをダンサーの中に見出すのです」

オレグ・ガブィシェフ「ダンサーが全力を捧げ、完全燃焼するところです。毎回新しい発見があり、また一方で自分もその創造プロセスに携わっているという責任もあります。アーティストとして大いに成長できる場であることも魅力です」

リリア・リシュク「エイフマン氏の人間的魅力にも非常に惹かれます。また、私は子供のころから夢見ていた、ドラマティックなバレエを踊る夢が叶いました。他のアーティストや教師たちと仕事をすることも大変な喜びです。とてもやりがいがあります」

質疑応答の後はフォトセッションを行い、会見を和やかに終了いたしました。世界中のファンを熱狂の渦に沸かせるエイフマン・バレエ明日からの東京公演、ぜひお見逃しなく!

取材・文:梶彩子

写真全て(C)Hidemi Seto

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ロダン ~魂を捧げた幻想」と「アンナ・カレーニナ」の使用楽曲のプレイリストを公開中!
エイフマン・バレエ 使用楽曲プレイリストはこちらから



21年ぶり待望の来日!世界に衝撃をあたえ続ける
エイフマン・バレエ 日本公演 2019

7.18 [木] 19:00 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
7.19 [金] 19:00 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
7.20 [土] 17:00 「アンナ・カレーニナ」
7.21 [日] 14:00 「アンナ・カレーニナ」
会場:東京文化会館
(問)ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212

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