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エイフマン・バレエ《ロダン~魂を捧げた幻想》東京初日公演レポート (7月18日)

7月18日、待望のエイフマン・バレエ東京公演が『ロダン~魂を捧げた幻想』で幕を開けました。
極限まで追い込まれ、研ぎ澄まされた身体で表現される、魂の叫びがそこにはありました。(7月18日 公演後の集合写真)

天才彫刻家のロダン。神から譲り受けた才を思うがまま発揮しながらも、内縁の妻ローズと愛人のカミーユの間で揺れ動き、彼もまた苦悩します。ガブィシェフ演じるロダンの舞踊には、ある種の重みがあり、傑作の数々を生み出す彫刻家という人物像に説得力を与えています。ロダンが、一人の人間としてではなく、まず芸術家としてローズやカミーユの美しさに惹かれ、執拗なまでに追い求めるさまが、彼のエゴイズム、天才としての業を表しているかのようです。初演から8年間ロダン役を踊り、技術面ではなく感情表現だけを考えて演じられるようになったというガブィシェフ。たとえ愛する人を犠牲にしてでも、芸術の道を追求せずにはいられないロダンの葛藤がひしひしと感じられました。そんなロダンとカミーユが出会う場面の美しさは胸を打ちます。ドビュッシーの『月の光』に合わせて、さながら月の光を受けるように、静謐な愛が生まれます。その恋が悲劇に終わるとわかっていながらも、2人の間に生まれた喜びに心を動かされずにはいられません。一方、家でロダンを待ち続け、彼がスープを啜る様子を愛おしげに眺めるのは、リシュクが踊るローズ。嫉妬や怒り、やるせなさに駆られながらも、献身的にロダンを愛し続けます。ローズがロダンと出会ったぶどう祭りの回想を思い起こし、当時の頭飾りを懐かしそうにつけるシーンは、ローズの一途な愛を物語っています。地面を踏み鳴らすような荒々しいぶどう祭りの踊りと、その後年齢を重ねて洗練されたローズの舞踊の変化も見事です。ロダンとカミーユの仲睦まじい姿に耐え切れず、ロダンを奪い返す場面は圧巻の迫力でした。アンドレーエワが踊ったカミーユは、若く、美しく、才能ある彫刻家。しかし、ロダンというあまりにも大きな存在や、ローズとの関係を解消しない彼の態度に苦しみ、必死でもがき、最後は心を病んでしまいます。彼女が抗い、怯え、傷つき、やがて絶望する様子があまりにも痛ましく、自分の手で作品を壊してしまうシーンでは、作品だけでなく彼女の心もまたぐしゃりと潰されたような思いがします。ラストで精神病患者たちに手を引かれて恍惚とした表情を浮かべるカミーユの姿を見て、もうこれ以上彼女は苦しむことはないのだと安堵してしまうほど、彼女の人生は苦難に満ちていました。彫刻家ロダンの作品は、非常にリアリスティックであまりにも真に迫ったため、発表当時物議をかもしたほど。だからこそ、バレエの中で生身のダンサーの身体をそのまま彫刻作品として扱うことができたのでしょう。作中登場する『カレーの市民』のように、ダンサーが扮する素材の塊からだんだんと彫刻作品を創造するプロセスは、他に類を見たことのない斬新なアイディア。ダンサーの身体が模した彫刻作品の静的な美と、極限まで感情を引き出した身体言語のダイナミズムの対比は素晴らしく、見る者に鮮烈な印象を与えます。主人公らの人間模様や美しい彫刻作品に加え、コール・ドのダンサーが演じる、緑色の燕尾服に身を包みまるで虫のように作品に群がる批評家たちや、どこかコケティッシュな精神病患者たち、生き生きとしたフランスの群衆などが目まぐるしく入れ替わり、息をつく暇もない約2時間です。エイフマン・バレエならではの抜群のプロポーションのダンサーたちの身体美が存分に生かされているのはもちろんのこと、ダイナミックで、華やかで、何も考えないでも没頭できる親しみやすさを持ちながら、愛とは何か、芸術とは何なのかという奥深い問題について考えさせられる作品です。(カーテンコールでステージへ向かうマエストロ)

取材・文:梶彩子

本日、7/19(金)は《ロダン~魂を捧げた幻想》公演最終日。決して見逃せない唯一無二のバレエ・エンターテイメント!皆さまのご来場をお待ちしてます!
当日券は17時45分より東京文化会館当日券販売窓口にて発売いたします。

また開演30分前より、U25(公演当日に25歳以下)の方を対象にした特別鑑賞券も発売いたします

詳しくはこちら
※当日券が売切れになった場合は、取扱いございませんのでご了承ください。
※お支払いは現金のみです。

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ロダン ~魂を捧げた幻想」と「アンナ・カレーニナ」の使用楽曲のプレイリストを公開中!
エイフマン・バレエ 使用楽曲プレイリストはこちらから



21年ぶり待望の来日!世界に衝撃をあたえ続ける
エイフマン・バレエ 日本公演 2019

7.19 [金] 19:00 「ロダン ~魂を捧げた幻想」
7.20 [土] 17:00 「アンナ・カレーニナ」
7.21 [日] 14:00 「アンナ・カレーニナ」
会場:東京文化会館
(問)ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212

エイフマン・バレエ 日本公演2019 特設サイトはこちらから