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【チャイコフスキー・フェスティヴァル2019 マリインスキー・オペラ】出演者が語る<スペードの女王>の魅力~ロマン・ブルデンコ(2)

出演者が語る<スペードの女王>の魅力。日本公演ではゲルマンの友人、エレツキー公爵役で出演予定のロマン・ブルデンコのインタビューを前半・後半でお届けしています。後半は、マリインスキー劇場とマエストロ ゲルギエフについて語ります。
前半はこちらからマリインスキー劇場との出逢いはどんなものでしたか? 
マエストロ ゲルギエフとの仕事は、あなたにとってどの様なものですか?

 
オペラ歌手として活動し、私はヨーロッパに限定して活動するか、マリインスキー劇場で歌い始めるか、迷っていた時期がありました。それ以前には、ミハイロフスキー劇場や、ヨーロッパの劇場だけで歌っていた時もあります。ある時、マリインスキーのコンサートマスターやピアニストと仕事をしました。ヨーロッパで私が歌う予定の役を一緒に練習したのです。その時、マリインスキーのコンサートマスターやピアニストのレベルが非常に高く、有料で個人レッスンを受ける場合であっても、このように定期的な形でここまで実力を伸ばしてくれる教師を他で見つけるのは難しいとわかりました。私にとって、マリインスキー劇場での仕事や勉強は、様々な役を練習する上での大きなプラスになっています。また、私がとても気に入っているのは、ここでは最も重要なのは常に音楽だということです。大きな歌声でホールを満たすことでも、風変わりな演技をすることでも、視覚効果でもありません。観客のために生み出される音楽こそが、何よりも大切なのです。ゲルギエフとの仕事は、常に音楽的な仕事です。作曲家が最初に書いたものを、たとえそれが非常に難しい作品であったとしても、守らなければならないとよく言っています。世界のいろいろな劇場で経験を積まれたブルデンコさんから見て、マリインスキー・オペラ、マエストロ ゲルギエフの偉大さは、どのようなところにあると思いますか?

私がマリインスキー劇場を愛する理由は、音楽を第一にしている点です。他のヨーロッパの劇場では、時には音楽を邪魔するような作品が上演されることや、本来ならば悲しい音楽を歌う、泣く演技をするべき歌手に対して、原作者も台本作家も作曲家の誰も指示していない、反対の感情を表現するようにと監督が指示することがあります。マリインスキー劇場ではいつも音楽が素晴らしく、音楽による新たな発見の瞬間が常にあります。ゲルギエフや、コンサートマスターとのレッスンの中で、私たちはいつもできるだけ深く作者の意図を掘り下げ、できること全てを舞台で見せられるよう努力しています。そしてこの探求を舞台上で共演者と一緒に続けます。これはとても重要なことです。この劇場には多くの様々な個性をもつソリストがいますが、共通の精神は、現代作品か古典作品か(ベルカントやワーグナーのような)にかかわらず、音楽の奥深くに入り込むことです。このことは私たちに大きな自由と喜びを与えてくれます。最後に、『スペードの女王』はどのようなテーマを訴えていると思われますか?

『スペードの女王』は、ペテルブルグを中心とした大作です。ペテルブルグにいながら、私たちは文化の大部分を肌で感じ、無意識のうちに吸収しています。日照時間の少ないペテルブルグの人々は、生活の大半を室内で、働き、学びながら過ごしています。ムソルグスキーの『日の光もなく』という歌曲集がありますが、ペテルブルグに来てはじめて、それがどういうことかわかりました。作品は以前から好きだったのですが、実際にどういうものなのか完全に感じられるようになったのは、実際にペテルブルグという場所で生活してみてからです。オペラ『スペードの女王』は、ロシア人の心や文化、またこのサンクトペテルブルグという街に住むということ、そして私たちの無意識下や感情の中にある物語を理解する大きなきっかけになると思います。物語中には、多くのミステリアスな部分もありながら、喜びや歓喜の瞬間のような、生き生きとした部分もあります。肯定的な、また否定的な感情の対比もたくさんあります。

【チャイコフスキー・フェスティヴァル2019 マリインスキー・オペラ】
《スペードの女王》あらすじ
ゲルギエフとマリインスキー劇場、活気に満ちた白夜祭
■出演者が語る<スペードの女王>の魅力

ミハイル・ヴェクア(1) / ミハイル・ヴェクア(2) / エカテリーナ・セルゲーエワ / ロマン・ブルデンコ(1) / ロマン・ブルデンコ(2)

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巨匠ゲルギエフ&ロシア芸術の殿堂 マリインスキー歌劇場が総力を結集して贈る
マリインスキー歌劇場 チャイコフスキー・フェスティヴァル2019
▼画像をクリックするとPDFで詳細をご覧頂けます▼
歌劇「スペードの女王」
2019年11月30日(土) 15:00 東京文化会館
2019年12月1日(日) 15:00 東京文化会館
歌劇「マゼッパ」(コンサート形式)
2019年12月2日(月) 18:00 サントリーホール
マリインスキー 歌劇場管弦楽団 演奏会
2019年12月5日(木) 19:00 サントリーホール(チェロ:アレクサンドル・ブズロフ)
2019年12月6日(金) 19:00 東京文化会館(ヴァイオリン:五嶋龍)
2019年12月7日(土) 13:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン、辻井伸行)
2019年12月7日(土) 18:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン)
特設サイトはこちらから

マリインスキー 歌劇場管弦楽団 日本公演 <東京以外の公演>
2019年11月28日(木) 19:00 福岡シンフォニーホール(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)アクロス福岡チケットセンター 092-725-9112
2019年11月29日(金) 19:00 レクザムホール(香川県県民ホール)大ホール(ピアノ:松田華音)
(問)県民ホールサービスセンター 087-823-5023
2019年12月3日(火) 19:00 アクトシティ浜松 大ホール(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)公益財団法人浜松市文化振興財団 053-451-1114
2019年12月8日(日) 14:00 フェニーチェ堺 大ホール(堺市民芸術文化ホール)(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)フェニーチェ堺 072-228-0440