プロフィールProfile

コンサート・ステージで40年以上ものキャリアを積み重ねてきたアメリカ人ピアニスト、マレイ・ペライアは、現在最も聴衆から愛されるピアニストの一人である。

あらゆる一流オーケストラと共演し、世界の主要な音楽シーンにその姿があると言っても過言ではない。

アカデミー室内管弦楽団(ASMF)の首席客演指揮者を務め、同楽団と共に指揮者兼ピアニストとして欧米、アジアで活発に公演を行っている。

4才でピアノを始め、後に指揮と作曲も学ぶ。数年の夏を過ごしたマールボロ音楽祭では、R. ゼルキン、カザルス、ブダペスト弦楽四重奏団のメンバーらと共演、時を同じくしてホルショフスキの薫陶を受けた。さらに後年にはホロヴィッツと親交を深め、彼の視点と人間性はペライアにとって現在に至るまで創造力の源となっている。1972年のリーズ国際ピアノ・コンクールに優勝。1973年にデビューしたオールドバラ音楽祭でブリテンやピアーズらと親密に交流し、ピアーズの歌曲リサイタルでは何度も伴奏を務めたほか、1981年から1989年までは同音楽祭の共同芸術監督を務めた。

2017/2018シーズンは、アカデミー室内管弦楽団とのヨーロッパ・ツアーにおいて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を演奏[指揮&ピアノ]。また世界の主要都市でのリサイタルが予定されている。

さらに、幅広く多彩なディスコグラフィを誇り、2016年10月には、大いなる期待が寄せられる中、バッハの《フランス組曲》がリリースされた。これはドイツ・グラモフォンによるペライアの初のアルバムである。ソニー・クラシカルからは、過去40年間のペライアの全てのCDにDVDを加えたボックス・セット「ペライア・ボックス(The First 40 Years)」がリリースされている。2011年に英グラモフォン賞に輝いたブラームス《ヘンデルの主題による変奏曲》は、「現在手に入るブラームス演奏の中で、最も価値のあるものの一つ」と高い評価を得ている。これまでのピアノ・ソロ曲のCDとしては、5枚組のCDセットになったショパンの作品集、バッハのパルティータ1,5,6番、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ作品14,26,28などがある。ショパンの練習曲全曲とバッハのイギリス組曲1,3,6番の録音でグラミー賞を2度受賞。またグラモフォン賞も、2012年に創設された特別賞(ピアノ・アワード)などを受賞している。

近年は、ヘンレ原典版のベートーヴェン「ピアノ・ソナタ」全集の校訂という壮大なプロジェクトに取り組んでいる。また近年になり発見された伝説的ピアニスト、アルフレッド・コルトーによるマスター・クラスの膨大な録音をペライアが編集・プロデュースしたCDセット「コルトーのマスター・クラス」がソニーからリリースされ絶賛されている。

現在、英国王立音楽院の名誉評議員を務めるほか、ジュリアード音楽院、オックスフォード大学、英国王立音楽大学、リーズ大学、デューク大学から名誉博士号を、2004年には顕著な音楽的貢献を認められ、英国女王から大英勲章第2位を授与された。

ディスコグラフィDiscography

ページ上部へ