鮮烈なピアニズムから香り立つ馥郁たるファンタジー
牛田智大 ピアノ・リサイタル
- ピアノ
- 日時
- 2023年3月16日(木) 19:00
- 開場 / 終演予定
- 18:20 / 21:00
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チケット詳細Ticket Information
チケット発売情報
- ① 11月5日(土) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあオンラインチケット WEB
- ② 11月12日(土) 10:00a.m.~発売 一般
TELWEB
- WEB … インターネットで購入可
- TEL … ジャパン・アーツぴあコールセンター 0570-00-1212
※先行発売などで満席になった席種は、以降販売されない場合がございます。
チケット残席状況
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チケット購入にあたっての注意事項
曲目・演目Program
【曲目追加のお知らせ】(2023年2月1日現在)
出演者の希望により演奏曲が追加となります。
- シューベルト:アレグレット ハ短調 D915 ※追加
- シューベルト:ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 D664 Op.120
- シューマン:ピアノ・ソナタ 第1番 嬰ヘ短調 Op.11
- ブラームス:ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.5
- J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:コラール前奏曲 “われ汝に呼ばわる” BWV639
- パデレフスキ:ノクターン Op. 16-4
- パデレフスキ:6つの演奏会用ユモレスクより 第2番「サラバンド」 Op. 14-2
- ショパン:24の前奏曲 Op. 28より 第4曲 ホ短調
- シューマン:トロイメライ
公演によせてMessage
鮮烈なピアニズムから香り立つ馥郁たるファンタジー
昨今、牛田智大のピアニズムは大きな進化を遂げている。音楽に対する限りないリスペクトと愉悦、そして即興性と閃きに満ちているからだ。先日も読売日響の創立60周年記念特別演奏会でショパン「ピアノ協奏曲第2番」を聴いたが、作曲家の真影に迫っていく真摯な姿勢、詩情溢れる肌理細やかな情感は比類なく、潤沢な音楽的感興を湧き起こして聴衆の心を震わせた。
そもそも牛田智大との最初の邂逅は2010年3月。筆者が審査員を務めていた日墺文化協会主催国際ヤング・ピアニスト・コンクールでの優勝だった。その時のシューベルトに審査員は全員驚嘆した。また2年後の浜松国際ピアノ・アカデミーのコンクールでも優勝、この時は現在世界で活躍するベアトリーチェ・ラナ(当時の表記はラナ・ベアトリス)との同時優勝であったが、当時音楽監督の任にあった故中村紘子さんは、筆者にそっと「彼は100年に1人の天才よ」と囁いた。
それから11年、ひたすらに研鑽を積み、多くの経験と実績を重ねてきた牛田智大は2022年、23歳を迎えた。そして臨む今回のリサイタルはシューベルト、シューマン、ブラームスのそれぞれのソナタ。これまでの彼のレパートリーとは少々異なる意欲的なプログラムであり、ここにもひとりの青年ピアニストとしての確固たる矜持と気概が十二分に感じられるのである。
もとより演奏とは奏者の人となりをも写し出す鏡であり、その人間性、音楽性が色濃く反映する。ゆえに彼のシューベルト、シューマン、そしてブラームスには温かさと自然な呼吸感が息衝き、みずみずしく詩的な潤いと情緒纏綿たる彩りが湛えられるだろう。彼の持つ研ぎ澄まされた美音、グラデーションのように千変万化する色彩感、生命力溢れるフレージング、儚く、しかし存在感に満ちたピアニシモ、そして伝統的ソナタ形式を踏襲した構成観は、輝かしいというよりは嫋やかで繊細極まりなく、巧緻な叙情表現となって、作曲家や作品の内省からの心象風景や葛藤を描き出すに違いない。
彼のピアニズムは鮮烈だ。それは大上段から振りかざす押しつけがましい音楽では決してなく、作曲家たちが拠り所としたドイツ・アカデミズムに根差しながら香り立つ馥郁たるファンタジーだ。牛田智大の新たな魅力が炸裂する。
── 真嶋雄大(音楽評論家)
プロフィールProfile
牛田 智大 Tomoharu Ushida (ピアノ, Piano)
2018年第10回浜松国際ピアノコンクールにて第2位、併せてワルシャワ市長賞、聴衆賞を受賞。2019年第29回出光音楽賞受賞。1999年福島県いわき市生まれ。2012年、クラシックの日本人ピアニストとして最年少でユニバーサル ミュージックよりCDデビュー。これまでに、ベスト盤を含む計9枚のCDをリリース。シュテファン・ヴラダー指揮ウィーン室内管(2014年)、ミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管(2015年/2018年)、小林研一郎指揮ハンガリー国立フィル(2016年)、ヤツェク・カスプシク指揮ワルシャワ国立フィル(2018年)各日本公演のソリストを務めたほか、全国各地の演奏会で活躍。その音楽性を高く評価され、2019年5月にはプレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管モスクワ公演、8月にワルシャワ、10月にはブリュッセルでのリサイタルに招かれた。2022年3月、デビュー10周年を記念して開催されたリサイタルは各地で好評を博した。この時サントリーホールで収録された音源が「ショパン・リサイタル2022」として同年8月にリリースされた。
主催・協賛
- 主催
- ジャパン・アーツ