ワシントン・ナショナル・オペラデビュー25周年
~感謝をこめて~
愛と平和への祈りをこめて Vol.13

森麻季 ソプラノ・リサイタル

チケット詳細Ticket Information

チケット発売情報

  1. ① 5月6日(土) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあオンラインチケット WEB
  2. ② 5月13日(土) 10:00a.m.~発売 一般 TELWEB
  3. ③ 7月10日(月) 10:00a.m.~発売 学生 TELWEB
  • WEBインターネットで購入可
  • TELジャパン・アーツぴあコールセンター 0570-00-1212

※先行発売などで満席になった席種は、以降販売されない場合がございます。

チケット残席状況

残席あり / × 売り切れ

特別割引
  • ◎シニア・チケット=65歳以上の方はシニア料金でお求めいただけます。
     S席¥5,400 A席¥4,500
  • ◎車椅子の方は、本人と付き添いの方1名までが割引になります。(ジャパン・アーツぴあコールセンターでのみ受付)
その他プレイガイド
チケット購入にあたっての注意事項

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曲目・演目Program

  • グノー(没後130年):歌劇「ファウスト」より 宝石の歌
  • バッハ=グノー(没後130年):アヴェ・マリア 
  • レーガー(生誕150年):マリアの子守歌
  • マスカーニ(生誕160年):アヴェ・マリア
  • ブラームス(生誕190年):「ドイツ・レクイエム」より あなた方は、今は悲しんでいます
  • レハール(没後75年):喜歌劇「メリー・ウィドー」より ヴィリアの歌
* * *
  • ドニゼッティ(没後175年):歌劇「シャモニーのリンダ」より この心の光
  • ドニゼッティ(没後175年):歌劇「ランメルモールのルチア」より あたりは静けさに包まれ
  • 中田喜直(生誕100年) :さくら横ちょう
  • ヴェルディ(生誕210年): 歌劇「椿姫」より あぁ、そは彼の人か~花から花へ

※なお、当日曲目変更の可能性がございます。予めご了承ください。

  • 越谷達之助:初恋
  • 山田耕筰(北原白秋 詞):からたちの花
  • ヘンデル:歌劇「ジュリオ・チェーザレ」より アリア “つらい運命に涙は溢れる”

公演によせてMessage

時をみつめて

「愛と平和への祈りをこめて」公演によせる思い ── 森 麻季

「愛と平和への祈りをこめて」と題して始めさせて頂いたこの公演は、今回で13回目となり、私の人生の中の大切な公演として歴史を刻みつつあります。
 私が大学院を修了し、文化庁のオペラ研修所を経て、いよいよ留学! という時には、今の様にインターネットもなく、情報がほとんど手探りで、とても不便でした。私は最初にイタリアへ留学したのですが、その頃は学校の入学試験のことも、向こうでの生活のことも正しい情報を得るのがとても難しく、留学してからも大変なことばかりでした。外国に暮らすということがこれほど厳しいものなのだとも痛感しましたし、日本で、親元でぬくぬくと暮らしていた毎日とは全く違う生活になりました。今ならば、ネットを通して家族と会話することも簡単ですが、以前は国際電話がかけられるプリペイドカートを買って、ほんの数分急いで声を交わし、それも高価でいつもはできないからほとんどはファックスでやりとりして…と今では懐かしいほどです。
 ヨーロッパの国立音楽大学には、アジアを含め多くの外国人が押し寄せ、国費で賄う国立音楽大学に自国の生徒が入りにくい状態で、外国人を少しでも減らすために、私が通っていた頃のミラノのヴェルディ国立音楽院では毎週手厳しい語学の試験や、外国人が苦手な試験、面接などが課されたりしました。国際コンクールを受けに行っても、アジア勢、アメリカ勢も多く、日本人は同じアジア人の中でも韓国や中国の歌手たちには体格も声の強さも及ばず、ましてやアメリカや他の国々の歌手たちはもっと体格も声も容姿も、よりオペラに相応しい方ばかりで、さらにヨーロッパ勢は母国の文化や言葉、自然に紡がれる芸術性などを持ち合わせていて、国際的に戦うということは本当に大変なことなのだと思うばかりでした。イタリアの次にはドイツへ留学しましたが、ちょうど激しい寒波の頃で、ミュンヘンはドイツの南とはいえ、夏もほとんど暑くならず、長く厳しい冬が続き、雪、大雪、雪嵐が繰り返されて、心も体も凍てつく毎日でした。東京に育った私にはミラノもミュンヘンも寒さが堪えて精神的にも結構やられました。そしてアジア人への差別なども重なり、小さな心ない言動でも、簡単に心が押しつぶされたことも覚えています。そんな20代後半に差し掛かる頃の私は、なんでこんなに辛い気持ちでここにいるのだろうと、よく教会に行って座り込み、心の拠り所が必要なこともわかり、後にキリスト教徒にもなりました。将来に希望を持てるわけでもなく、仕事が決まっているわけでもなく、ただコンクールを受けに行ったり、オーディションに行ったりと未来への扉を叩き続ける日々でした。不安がいっぱいで、がんばったところで周りにはもっと素晴らしい、望まれた人たちがいっぱい居て、私なんか必要ない様な気持ちが大きくて…。かなり後ろ向きですよね…。(笑)
 それでも歌を続けよう、勉強を続けようと思ったのは、やっぱり歌が大好きだからでした。少しでも上手になって、憧れの歌手の様に歌いたい、そんな気持ちがいつも、今もずっと続いています。1998年にワシントン・ナショナル・オペラに日本人としてはじめて出演してから、今年25周年の節目を迎えます。私の20代後半は今やずっと昔々のことですが、最近の日本人の国際的な活躍は本当に目覚ましく、オリンピックにしても、先日のWBCにしても、世界の強豪を相手に引けを取らず、日本人だから、なんて後ろ向きにも全くならず、ましてや世界を圧倒できる結果を残せるなんて、本当に心から賞賛するばかりです!
 今回は、これまでの時をみつめて改めて初心にかえり、国際的に活躍する若者たちの努力を見習い、かつての国際コンクールや今までの演奏活動の中で大切に歌ってきた曲も取り上げ(かなりの挑戦ですが…!)2023年の周年にあたる作曲家の作品を中心としたプログラムで、今できる最善を尽くせる様、一生懸命にがんばりたいと思っています!
 そして何よりも、こうして平和があるからこそ、皆様にご来場頂けること、演奏活動ができることを心に刻み、今尚戦争が続き、苦しんでおられる方々や、震災に苦しむ方々に心を寄せて、ご来場くださる皆様の心にも、さらに穏やかな平和が訪れることを祈りながら、心を込めて演奏いたします。

森麻季サイン

プロフィールProfile

森 麻季 Maki Mori (ソプラノ, Soprano)

東京藝術大学、同大学院独唱専攻、文化庁オペラ研修所修了。ミラノとミュンヘンに留学し、プラシド・ドミンゴ世界オペラコンクール「オペラリア」等多数の国内外のコンクールに上位入賞を果たす。ワシントン・ナショナル・オペラ 《後宮からの逃走》でアメリカデビュー。その後、ルイージ指揮ドレスデン国立歌劇場《ばらの騎士》、エディンバラ音楽祭 《リナルド》、ノセダ指揮トリノ王立歌劇場《ラ・ボエーム》に出演を重ねて国際的な評価を得る。2015年佐渡裕プロデュースオペラ《椿姫》、2017年鈴木優人プロデュースオペラ《ポッペアの戴冠》および2020年《リナルド》、2022年《椿姫》Bunkamura シアター・オペラ・コンチェルタンテに出演し各紙で好評を博す。コンサートではアシュケナージ、小澤征爾、パーヴォ・ヤルヴィ等の著名指揮者やNHK交響楽団、フランクフルト放響等の内外の主要オーケストラ、ドレスデン聖十字架合唱団と共演し成功を収める。透明感のある美声と深い音楽性は各方面で絶賛され、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」メインテーマやNHK 東日本大震災復興支援ソングを歌うなど、日本を代表するオペラ歌手として常に注目をあびる。自身が企画する「愛と平和への祈りをこめて」は、今年13回目を迎え、大阪にも展開される。CDはエイベックス・クラシックスよりリリース。2022年より国立音楽大学客員教授。安宅賞、ワシントン・アワード、五島記念文化賞、出光音楽賞、ホテルオークラ賞受賞。

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https://www.japanarts.co.jp/artist/makimori/
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山岸 茂人 Shigeto Yamagishi (ピアノ, Piano)

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学大学院(音楽学専攻)修了。在学中に安宅賞受賞。古典から近代にわたるイタリア歌曲を嶺貞子氏に、ドイツ歌曲を佐々木成子、ライナー・ホフマン各氏より学ぶ。ピアノを川口恒子、渡辺健二、高出紘子の諸氏に、また、音楽学を船山隆、本田脩の各氏に師事。声楽の伴奏者としては演奏家から常に深く信頼され、これまで著名な歌手と数多く共演を重ねる。現在、東京藝術大学声楽科伴奏助手、二期会イタリア歌曲研究会ピアニスト。

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