時空を超えて~ベートーヴェンから西村朗まで~
寺田悦子 ピアノ・リサイタル
- ピアノ
- 日時
- 2024年6月9日(日) 14:00
- 開場 / 終演予定
- 13:15 / 16:00
チケット詳細Ticket Information
チケット発売情報
- ① 1月20日(土) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあオンラインチケット WEB
- ② 1月27日(土) 10:00a.m.~発売 一般
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曲目・演目Program
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op.10-3
- ブラームス:ピアノ曲集 Op.76 より
- 西村朗:神秘の鐘(2006) ~ 第1曲「薄明光」
- ショパン:
ノクターン 第13番 ハ短調 Op.48-1
マズルカ 第17番 変ロ短調 Op.24-4
マズルカ 第20番 変ニ長調 Op.30-3
マズルカ 第26番 嬰ハ短調 Op.41-1
スケルツォ第4番 ホ長調 Op.54
*曲目は変更になる場合がございます。
- ショパン:
ノクターン第5番 嬰ヘ長調 Op.15-2
ノクターン第4番 ヘ長調 Op.15-1
公演によせてMessage
《時空を超えて~ベートーヴェンから西村朗まで~》
音楽には瞬間的に心を捉える力がある。モーツァルト亡き後のウィーンに移り住んだ22歳(1792年)のベートーヴェンはピアニストとしても卓越した技量を持っていたが、当時の貴族達のサロンでの自身による作品の演奏がたちまち評判になったという。初期のソナタの多くはこうしたサロンで披露され、ベートーヴェンによってやがて音楽はそれまでの「優美で心地よいもの」から、人々の心を奮い立たせる、より人間的で力強いものとなっていく。第7番のニ長調ソナタは初期のピアノ・ソナタの代表的な作品と言えるが、ベートーヴェンのそれからの苦難を予感させる第二楽章の悲しみは深い。
ウィーンに次なる大きな星ブラームスが登場するのはベートーヴェンの死後35年もたってからのこと。1862 年北ドイツ、ハンブルグからやってきた29歳の内気なブラームスにはウィーン人の楽天的で美しきものを愛する気質が心地よかったのか、彼の誠実で温和な人柄も相俟ってウィーンで愛される存在となる。作品76のピアノ曲集はカプリッチオと間奏曲全8曲からなる、ブラームスの北方的な郷愁と力強い意志が滲み出る渾身の抒情曲集と言える。
生まれながらのピアノの詩人ショパンは20歳(1830年)で祖国ポーランドをあとにウィーンを目指したが、時のウィーンでは期待したような音楽活動ができないままにパリへと向かう。繊細で個性的なピアノ演奏と優美な作品でパリの音楽サロンの寵児となったショパンだが、華やかな社交界にあっても生涯祖国ポーランドへの望郷の念を抱き続けて書いた珠玉のマズルカ集や独創的なノクターンの中から、今回は病弱なショパンが比較的元気だった頃の作品を中心に弾いてみたいと思う。
昨年急逝された西村朗さんとは日本音楽コンクール委員として懇意にしていただいた。「神秘の鐘」の楽器から立ち上るスピリテュアルな宇宙を氏への追悼の曲としたい。
異なる時代を生きた四人の大作曲家達の作品が時空を超えて心に響くことを願いつつ。
寺田悦子
プロフィールProfile
寺田悦子 Estuko Terada(ピアノ, Piano)
16歳でウィーンに留学し在学中に東京でオールショパン・プログラムでデビュー・リサイタルを開いて以来、企画性に富んだソロ・リサイタルや渡邉規久雄とのデュオ・コンサートを通して透明感のある音色と豊かな情感で聴衆を魅了する寺田悦子。ベートーヴェンとショパンの演奏を得意とした若き名教師ディーター・ウェーバーから薫陶を受けてウィーン音楽大学を最優秀賞で卒業後に渡米、ジュリアード音楽院大学院にてサッシャ・ゴロドニツキに、インディアナ大学ではボザール・トリオのピアニストとして著名なメナヘム・プレスラーに師事しアシスタントを務めました。11年間に及ぶ欧米での研鑽中の1977年、アルトゥール・ルービンシュタイン自身が審査した第2回ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで第3位金賞を受賞して注目を集め日本での本格的な演奏活動を開始し、翌1978年にはリーズ国際ピアノ・コンクールにも入賞。日本ショパン協会賞、飛騨古川音楽賞などを受賞しました。
帰国後も「プラハの春」等の国際音楽祭への出演をはじめロンドンウィグモアホールでのリサイタル、カーネギーホール、英国、ドイツ、オーストリア、フィンランド、ロシア、ラトヴィア、アメリカ、カナダ、メキシコ、パナマ、ペルーなど諸外国での演奏、イスラエル・フィル、ヘルシンキ・フィル、ドレスデン・フィル、ライプツィッヒ放送響、北BBC響他多くのオーケストラとの共演、日本においても東京・大阪・名古屋など国内各地やN響をはじめとする主要オーケストラとの共演と国際的な活動を展開しています。ウィーンを代表する作曲家達の作品による「ウィーンへの回帰」全5回シリーズ、モーツァルトのピアノ・ソナタ全曲演奏、ショパンのマズルカ&ノクターン全曲とシューマンの代表作を年代を追って演奏した生誕200年記念連続演奏会、同じ“調”の作品で一晩の演奏会を構成する「調の秘密」シリーズ、100年前のプレイエルと現代のスタインウェイを弾き比べたショパン・リサイタルなど、常に独自のコンセプトを打ち出した音楽会で注目を浴びてきました。ベートーヴェン生誕250周年記念として2020年11月に第1回を開催した渡邉規久雄との《四手連弾の宇宙》シリーズでは、これまでベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマン、シューベルトの代表的な作品を取り上げ、今後さらにモーツァルトやブラームスなどを演奏予定です。
日本音楽コンクール、東京音楽コンクール、全日本学生音楽コンクール全国大会、ピティナ全国大会等数多くのコンクール審査員を務め、ドイツやオーストリアでマスタークラスを行うなど、後進の指導にも積極的にあたっています。CDはショパン作品集「ノアンⅠ」「ノアンⅡ」、渡邉規久雄とのデュオ・ピアノ「春の祭典&ラフマニノフ」、シューベルトの連弾作品集「シューベルト奇跡の1828年」他多数。
主催・協賛
- 主催
- ジャパン・アーツ
- 後援
- 日本ショパン協会 / 国際ピアノデュオ協会 / 公益財団法人 日本フィルハーモニー交響楽団