狂乱 KYO-RAN 響蘭
佐藤美枝子 ソプラノ・リサイタル
- 声楽
- 日時
- 2024年10月12日(土) 15:00
- 開場 / 終演予定
- 14:30 / 17:00
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チケット詳細Ticket Information
チケット発売情報
- ① 5月25日(土) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあオンラインチケット WEB
- ② 6月1日(土) 10:00a.m.~発売 一般 TELWEB
- WEB … インターネットで購入可
- TEL … ジャパン・アーツぴあコールセンター 0570-00-1212
※先行発売などで満席になった席種は、以降販売されない場合がございます。
チケット残席状況
残席あり / × 売り切れ
特別割引
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その他プレイガイド
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チケット購入にあたっての注意事項
曲目・演目Program
ベッリーニ:
- 歌劇「清教徒」より 狂乱の場 “ここであの方の優しい声が”
- 歌劇「海賊」より 狂乱の場 “その無心の微笑みで”
ドニゼッティ:
- 歌劇「ランメルモールのルチア」より 狂乱の場 “優しいささやき”
- 歌劇「アンナ・ボレーナ」より 狂乱の場 “あの方は泣いているの?…私の生まれたあのお城”
ピアノ:河原忠之
演出:岩田達宗
公演によせてMessage
「挑戦するプリマドンナ」佐藤美枝子に寄せて
ソプラノ、佐藤美枝子が、かのチャイコフスキー・コンクールで優勝してから、四半世紀が過ぎた。しかし、持ち前の声の力にも芸術性にも、「翳り」を感じさせないのがこのプリマドンナの強み。金メダリストのマラソン・ランナーのごとく、彼女の声のエネルギーは常に保たれ、いつまでも尽きないのだ。
しかし、今回のプログラムには目を剥いた。思わず、「声の、た、体力?!」と漏らしたほど。なにしろ、19世紀前半のベルカント・オペラで、至難の聴きどころの「狂乱の場」を、4作歌い通そうというのだから。再びオリンピックに譬えるなら、この名ソプラノは、42.195kmではなく84.39kmを完走するつもりでステージに挑むのかもしれない。
「狂乱の場」とは、イタリアの作曲家たちが、ソプラノの超高音と声の技を十二分に発揮させるべく発案したもの。錯乱中だから、突然の悲鳴も、乾いた高笑いも、音型の執拗な繰り返しもすべて許される。ただし、今回のベッリーニ&ドニゼッティの計4作では、ヒロインを追い詰める「ドラマの酷さ」はそれぞれ異なっている。
まず、婚約者が失踪した乙女エルヴィーラ(《清教徒》)は、夢うつつの境地にある音楽美で絶望の思いを口にし、昔の恋人が自分の夫を死なせて処刑されるという公爵夫人イモジェーネ(《海賊》)は、頼る人も愛する男も失う悲劇のダブルパンチのなか、猛烈なフレージングで自分の心を切り刻む。また、政略結婚の犠牲者ルチア(《ランメルモールのルチア》)は、平常心を失ったが故の「唐突な感情表現」を鋭く妖しい声音で表現。そして、汚名を着せられ断頭台に向かう王妃アンナ(《アンナ・ボレーナ》)は、怒りの塊と化し、歌で世を呪ってゆく。今回は、この激烈なる四大シーンを、練達のピアニスト河原忠之が盛り立てるとのこと。山の如く揺らがぬこの名手でないと、佐藤が繰り広げる「歌声の奔流」に太刀打ちできないだろう。この激闘の音楽試合に、ご来場の皆さまも体力万全で臨まれますように!
岸 純信(オペラ研究家)
プロフィールProfile
佐藤美枝子 Mieko Sato (ソプラノ,Soprano)
武蔵野音楽大学卒業。(財)日本オペラ振興会オペラ歌手育成部第9期生修了後、イタリアに留学。 留学中、第7回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞し、1997年より(財)五島記念文化財団の奨学生としてさらに2年間イタリアで研鑽を積む。1998年、第11回チャイコフスキー国際音楽コンクール声楽部門で日本人初の第1位を受賞、世界の注目を集める。CDはビクターエンタテインメントより「至上のルチア」「ああ、信じられないわ~オペラ・アリア集」など7枚をリリース。2011年3月東京(藤原歌劇団公演)、2012年9月名古屋(愛知県文化振興事業団プロデュースオペラ)においてオペラ「ランメルモールのルチア」のタイトルロールで、2015年には錦織健プロデュース・オペラ第6弾モーツァルト「後宮からの逃走」にコンスタンツェ役で出演、好評を博した。近年は「ドン・パスクアーレ」ノリーナ、「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ、プーランク「人間の声」、「ラ・ボエーム」ミミ、「夕鶴」のつう、「源氏物語」の六条御所などの新役に挑戦、意欲的な活動を続けている。 第9回出光音楽賞、第2回ロシア歌曲賞、第10回新日鉄音楽賞(現・日本製鉄音楽賞)フレッシュアーティスト賞、第50回ENEOS音楽賞の各賞を受賞。武蔵野音楽大学演奏学科声楽コース長・教授。藤原歌劇団団員。日本オペラ協会会員。
河原忠之 Tadayuki Kawahara (ピアノ, Piano)
日本を代表する錚々たる歌手たちから共演者として抜群の信頼を得る、日本の“歌”を支える声楽伴奏のスペシャリスト。アルド・プロッティ氏の伴奏ピアニストを務めた経験から紡ぎだされる幅広い音色と、イタリアで培った繊細な音楽表現には定評がある。2019年NHKニューイヤーオペラコンサートに出演した「太メン」男声オペラ歌手4人とのユニット、IL DEVU(イル・デーヴ)のメンバーであり、指揮者、企画プロデューサーとしても活躍。国立音楽大学卒業、同大学院修了。同大・同大学院教授、日本ヴェルディ協会理事、日伊声楽コンコルソ審査員。新国立劇場オペラ研修所でも音楽主任講師として長年後進の指導にあたってきた。
岩田達宗 Tatsuji Iwata (演出, Stage Director)
東京外国語大学卒業。91年より栗山昌良氏に師事。98年より2年間ヨーロッパ各地で研鑽を積む。堺シティオペラでのプッチーニ作曲『三部作』、いずみホールでの『カルメル会修道女の対話』で、音楽クリティック・クラブ賞、大阪府舞台芸術賞を受賞。ザ・カレッジオペラハウスでのブリテン作曲『ねじの回転』は文化庁芸術祭大賞、『ファルスタッフ』は同優秀賞に選ばれた。佐川吉男賞、三菱UFJ信託音楽賞など受賞多数。96年五島記念文化賞オペラ新人賞、06年音楽クリティック・クラブ賞を受賞。ひろしまオペラルネッサンス芸術監督。大阪音楽大学客員教授、武蔵野音楽大学特任教授。
主催・協賛
- 主催
- ジャパン・アーツ