ショパンの国ポーランドの名門オーケストラが贈る名曲の夕べ
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団 ニューイヤー・コンサート
- オーケストラ
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チケット詳細Ticket Information
① 9月2日(土) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部ネット会員
② 9月3日(日) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部会員
③ 9月7日(木) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあネット会員
④ 9月9日(土) 10:00a.m.~発売 一般
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曲目・演目Program
パデレフスキ:序曲 変ホ長調
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11 (ピアノ:ニコライ・ホジャイノフ)
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
- ロッシーニ(ホジャイノフ編):ウィリアム・テル序曲(ソリスト・アンコール)
- ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
公演によせてMessage
指揮者が投入する100%のエモーションに、あたたかく豊かなサウンドで応える
ポーランドのアートには、力強さ、あたたかさや素朴さ、そして前衛的感覚の共存を感じることが多い。複雑な歴史を生きた民族ならではの精神が反映するのだろうか、1901年に創設され、戦争や抑圧の歴史をくぐりぬけてきたワルシャワ・フィルの音楽にも、骨太なたくましさと同時に、やさしさや豊かな情が感じられる。ワルシャワ・フィルといえば、日本ではショパンコンクール本選の共演オーケストラとしてよく知られているかもしれない。しかしその活動やパートリーは幅広く、ルトスワフスキやペンデレツキといった、現代を代表する自国作曲家を世界に紹介する面でも功績を残している。
今回、音楽監督のカスプシック率いるワルシャワ・フィルが、新年を祝うにふさわしいプログラムで日本ツアーを行う。幕開けを飾るのは、偉大なピアニストで、第1次世界大戦後のポーランドで首相も務めたパデレフスキによる、民族的な香りあふれる「序曲」だ。
そしてポーランド人の魂ともいえるショパンのピアノ協奏曲第1番。ソリストは、ファイナリストとなった2010年ショパンコンクールの演奏でピアノ界から注目を集めた、ロシアのニコライ・ホジャイノフ。深く繊細な音楽性の持ち主が、詩情あふれるショパンの歌心を再現する。この曲とホジャイノフといえば、コンクールの舞台で突然明かりが落ち、その中で演奏が続けられたハプニングが思い出される。真っ暗な中でも一切乱れないワルシャワ・フィルの演奏に、ショパンの作品は彼らの身体に染みついているのだと感じ入ったものだ。
メインプログラムは、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界」。カスプシックにとって演奏経験の多いレパートリーだが、そんな作品ほど、「心、魂、知ることのすべてを投入し、初めての曲のように演奏する。ワルシャワ・フィルは、指揮者が100%のエモーションを投入していることが伝わると同じように動き出すオーケストラだ」と話す。彼らが一丸となって巻き起こす東欧の風に期待したい。
高坂はる香(音楽ライター)
全国公演日程National performance
- 日時
- 2018/1/15(月)
- 会場
- サントリーホール ◇
- お問い合わせ先
ジャパン・アーツぴあ 03-5774-3040
ソリスト:
シャルル・リシャール・アムラン(ピアノ)◆
牛田智大(ピアノ)★
千住真理子(ヴァイオリン)☆
ニコライ・ホジャイノフ(ピアノ)◇
プロフィールProfile
ヤツェク・カスプシック Jacek Kaspszyk (音楽芸術監督・指揮, Music & Artsitic Director)
ヤツェク・カスプシックは、2013年9月1日、ワルシャワ・フィルハーモニーの音楽芸術監督に就任した。 1975年ワルシャワで指揮、音楽理論、作曲を専攻して卒業。1977年ベルリンのカラヤン指揮者コンクールで3位となり、1978年のベルリン・フィルとニューヨーク・フィルのデビューにつながった。1982年以降、フィルハーモニア管弦楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団と共演し、ロンドン交響楽団、ロンドン・フィルにも客演した。その他、米国(シンシナティ響)、カナダ(カルガリー・フィル、ウィニペグ響)、日本(読売日響、東京フィル)、香港フィル、ニュージーランド響も指揮している。 カスプシックは祖国ポーランドでも数多くの要職を歴任してきた。主なものとしては、ポーランド国立放送交響楽団の音楽監督、NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督などがある。ポーランド国立歌劇場の音楽監督および芸術総監督の在任中には、同歌劇団を率いて北京音楽祭、モスクワのボリショイ劇場、ロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場、香港芸術祭に出演し、さらに3回にわたる日本ツアーを行い、いずれも大成功を収めた。最近では、2012年のブレゲンツ・フェスティバルでのウィーン交響楽団との再共演、フェスティバル・ド・ラ・ロック・ダンテロンへの出演などがある。2010年にはアルゲリッチと共演したショパンのアルバムがリリースされた。 カスプシックは多くの賞を受賞しており、近年では、権威あるエルガー協会メダル(エルガー作品の解釈に対して)、「コリュパイオス・オブ・ポーリッシュ・ミュージック」賞(「ワルシャワの秋」音楽祭でのコンサートに対して)、ガゼタ・ヴィボルチャ紙の「マン・オブ・ザ・イヤー」聴衆賞を受賞した。
ニコライ・ホジャイノフ Nikolay Khozyainov (ピアノ, Piano)
1992年、ロシア・ブラゴヴェシェンスク生まれ。5歳でピアノを始める。 モスクワ音楽院にてユーリー・リシチェンコ、ミハイル・ヴォスクレセンスキーに師事。現在はハノーファー音楽大学でアリー・ヴァルディ教授の下、上級学位の取得を目指している。 これまでに、2003年「ピアノ・ヴィルトゥオーゾ」国際コンクール優勝および特別賞、2004年第9回カルル・フィルチ国際ピアノ・コンクール優勝、2008年スクリヤービン国際ピアノ・コンクール優勝、若い音楽家のための第6回ショパン国際ピアノ・コンクール(モスクワ)第2位および特別賞受賞。2010年第16回ショパン国際ピアノ・コンクールのファイナリスト。2012年ダブリン国際ピアノ・コンクール優勝、シドニー国際ピアノ・コンクールにおいて2位および聴衆賞を受賞。共演したシドニー交響楽団メンバー選出の最優秀協奏曲賞、最優秀リスト演奏賞、最優秀シューベルト演奏賞、最優秀ヴィルトーゾ研究賞を受賞、最年少ファイナリストにも選ばれた。 ロシア国内の主要都市のほか、ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、チェコ、マレーシア、南アフリカ、オーストラリア、ドイツ、スイス、フランス、イタリア、アメリカ合衆国、日本など国内外でリサイタルを開催。これまでシドニー交響楽団、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団、東京交響楽団、京都市交響楽団、札幌交響楽団、山形交響楽団などと共演。 CDは 2011年にCD Accordよりショパンとリストの作品を収めたアルバム、2012年にショパン・インスティテュートよりショパン作品集、同年10月にJVCビクターよりベートーヴェン、ショパン作品などのアルバム、2014年にはリスト ピアノ・ソナタを収録したアルバムなども多数リリースしており、洗練された技巧と深い芸術性が高く評価されている。
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団 Warsaw National Philharmonic Orchestra
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団は、1901年11月5日、新しく建設されたフィルハーモニー・ホールで、同楽団にとって最初となる演奏会を行った。この旗揚げコンサートは、同楽団の初代音楽監督で首席指揮者のエミル・ムイナルスキが指揮し、世界的に有名なピアニストで作曲家、後には政治家となった、イグナツィ・ヤン・パデレフスキがソリストとして出演した。 ポーランドで最も代表的なオーケストラで、首都ワルシャワを本拠地として活動。創立当時から高い評価を受け、グリーグ、クレンペラー、プロコフィエフ、ラフマニノフ、ラヴェル、R.シュトラウス、ストラヴィンスキー、アラウ、ホロヴィッツ、ケンプ、ルービンシュタイン、サラサーテなど一流の音楽家たちが客演した。 1950年音楽監督兼首席指揮者にヴィトルド・ロヴィツキが就任、飛躍的な発展を遂げ、世界でも第一級のオーケストラに成長した。1955年2月21日には、第二次世界大戦中に爆撃で破壊されたホール跡地に新しいフィルハーモニー・ホールが再建され、この日、ワルシャワ・フィルは、「国立フィルハーモニー」の称号を授与された。 同楽団は、ペンデレツキやシマノフスキの作品などの録音により、権威あるレコード賞を受賞している。2013年のグラミー賞受賞の他、同賞には6回ノミネートされている。また、ショパン国際ピアノ・コンクール創設当初から、本選でファイナリストたちの伴奏を担当している。
主催・協賛
主催:ジャパン・アーツ
後援:駐日ポーランド共和国大使館 / ポーランド広報文化センター