2012/7/26
白夜祭レポート(1)サンクトペテルブルグ マリインスキー劇場
夏本番!ギラギラ照りつける太陽が眩しい日々が続いています。
そこで少しでも涼をとっていただければ・・・と、6月に取材で訪れたマリインスキー劇場白夜祭のレポートを5回に分けてお送りします。
今日は、サンクトペテルブルグという街について・・・。
サンクトペテルブルグは、1703年にピョートル大帝が建てた都市。ロシアの西部にありフィンランド湾もすぐ近く、私たちが“ロシア”と言われて思い浮かべる玉ねぎ頭の教会もありますが、どことなくヨーロッパ的な空気が流れていて、大帝がこの街に“西洋への窓”としての役割も求めていたことが判ります。
白夜なので、夜も11時ごろまでは明るいのですが、少しずつ日が暮れて、街を流れる多くの運河がオレンジ色の街灯が映るようになると、それはもう幻想的!
改めて、サンクトペテルブルグは“虜になる街”“虜にさせられる街”だということを実感。
街を歩いていると、街並みや運河、マカロン色の建物などが想像力をかきたてる“inspireされる街”なのです。これまでに観たオペラやバレエ、音楽、絵画、小説、漫画、さまざまな思い出が心の中によみがえってきます。
インタビューでも「サンクトペテルブルグが好き」「この街に憧れていた」というダンサーが多く、古き佳きものを守り続けている街=サンクトペテルブルグと、マリインスキー劇場には大きなつながりがあると、改めて認識しました。
トリビア(1)
サンクトペテルブルグは、ソ連時代にレニングラードと呼ばれていました。
(そもそも、マリインスキー・バレエはソ連時代に「キーロフ・バレエ」と呼ばれていたこともご存知でしょうか?)
今回「オールスター・ガラ」で上演される≪レニングラード・シンフォニー≫は、第二次世界大戦中にドイツ軍による900日間包囲と開放を描いています。(音楽はショスタコーヴィチの交響曲第7番です。)
初演ダンサーのひとりでもある名花ガブリエラ・コムレワは、現在マリインスキー・バレエで指導にあたっています。
ダンサーたちも誇りに思うサンクトペテルブルグという街、脈々と受け継がれるバレエという芸術に思いを馳せる時、この≪レニングラード・シンフォニー≫という作品の意義を強く感じるのです。
マリインスキー・バレエ 2012年来日公演
[公演日程]
《ラ・バヤデール》
□11月15日(木) 18:45 文京シビックホール
11月24日(土) 18:00 東京文化会館
11月25日(日) 14:00 東京文化会館
11月26日(月) 18:45 東京文化会館
《アンナ・カレニーナ》
□11月22日(木) 19:00 東京文化会館
□11月23日(金・祝) 14:00 東京文化会館
《白鳥の湖》
□11月17日(土) 18:00 文京シビックホール
□11月20日(火) 18:45 府中の森芸術劇場
□11月27日(火) 18:45 東京文化会館
□11月29日(木) 13:00 東京文化会館
□11月29日(木) 18:45 東京文化会館
《オールスター・ガラ》
□12月2日(日) 18:00 東京文化会館