2015/4/27

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ウィーン少年合唱団:所沢公演レポート(Aプログラム)

 いよいよウィーン少年合唱団の日本ツアーがスタート。初日とあって所沢市民文化センター ミューズの前には、開場前から待ちきれないお客さんが長蛇の列を作っていました。そしてオープニングから嬉しいサプライズが! カペルマイスターのマノロ・カニン氏に率いられたブルックナー組の少年たちが、「サルヴェ・レジーナ」(デュモン)を歌いながら、ホール後方より客席の間を通って登場したのです。会場の期待が一気に膨らみました。そこから一気にドラマティックな「おお、運命の女神よ」(オルフ『カルミナ・ブラーナ』より)へ。これぞボーイ・ソプラノ、という澄みきった声が天高く響き渡ります。

 本日のAプログラムは「軌跡~初来日へのオマージュ~」と題され、60年前にウィーン少年合唱団が初めて来日した際のプログラムから5曲が選ばれています。なかでも第1部の「ラウダーテ・ドミヌム」(モーツァルト)と「しもべらよ、ともに歌え」(ヘルベック)では、ソロを歌ったソプラノのフィリップ君が圧巻。彼の歌声と表現力は、歴代のメンバーの中でも屈指ではないでしょうか。

 曲の紹介やMCは、カニン氏や少年たちによってすべて日本語で行われます。ブルックナー組について、カニン氏がこんな話をしてくれました。「ある日、ひとりの少年が楽器を弾いてみたいと言うので、いいよと答えました。すると次の日、別の少年も弾いてみたいと言うので、いいよと答えました。そして次の日も……そうやって合唱団が“ウィーン少年オーケストラ”になってしまったのです」。その腕前を披露すべく、第2部冒頭のオーストリア・アルプスの民謡では、ヴァイオリンやチェロ、リコーダーなどの小さなアンサンブルが登場。赤いチェックのシャツに半ズボン姿がたまらなくキュートでした。

 毎年恒例となっている日本の歌のコーナーで歌われたのは、「ふるさと」(岡野貞一)と「花は咲く」(菅野よう子)。日本語の発音の美しさもさることながら、きちんと歌詞の意味を理解し、私たちの心に寄り添ってくれるような少年たちの気持ちが伝わってきて、会場はあたたかい拍手に包まれたのでした。
 そしてプログラムの最後はウィーンの音楽。合唱団にとって今回が世界初披露となる「水兵のポルカ」(ヨーゼフ・シュトラウス)は、彼らの制服にぴったり。船上を忙しく駆け回る水兵さんたちの様子が目に浮かぶような楽しい曲です。
 もちろんアンコールもサービス満点。「ハッピー」(ファレル・ウィリアムス)ではびっくりするような演出がありましたが、ここでは内緒にしておきます。Bプログラムにも入っているので、ぜひお楽しみに!

文:原 典子(ライター)


※記者会見時に歌ったサウンド・オブ・ミュージック「エーデルワイス」。ファレル・ウィリアムズ「HAPPY」、「ふるさと」。

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【オンエア情報】
■4月27日(月)11:55~
 日本テレビ系「ヒルナンデス!」生出演予定

■5月5日11:30~
東京FM「Tokyo FM HOLIDAY SPECIAL SONG FOR CHILDREN」出演予定

全国公演スタート!!

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