2017/9/13
ニュース
鈴木優人指揮 歌劇 ≪ポッペアの戴冠≫ 記者会見レポート
鈴木優人指揮 歌劇≪ポッペアの戴冠≫の記者会見が行われました。
最初に、鈴木優人から皆さまへご挨拶とモンテヴェルディと≪ポッペアの戴冠≫についてお話がありました。
次に、ポッペアを歌う森麻季からのコメント。
皇帝ネロの妻役オッターヴィアを演じる波多野睦美は
オッターヴィアは、全くポッペアと一緒に出る幕がないので、一人の女性の二面性なのかなと、前回(2009年)稽古していて思ったくらいです。それは一方が“愛”だとすると、もう一方は“誇りとか立場”なのかなと。全編に、すごく血が通っていて、一瞬一瞬全員が生きている役ばかりなので、ご覧になる方がきっと誰かに自分を投影することができるオペラだと思っています。」
皇帝ネロの廷臣ルカーノ役の櫻田亮のコメント
アルナルタ/乳母役の難しい2役を歌い分ける藤木大地は
フォルトゥナ/ドゥルジッラ役の森谷真理のコメント
そしてアモーレ役の小林沙羅のコメントです。
最後に、舞台構成の田尾下哲
その後、記者からの質疑がありました。
Q1.アラン・カーティス版について。
鈴木「アラン・カーティスという方が編集された楽譜を使用します。この方は学者でありながら演奏家でもあった方で、我々も含めてバロック分野に非常に影響を与えた人物。この楽譜はあくまでも出発点。通奏低音も即興演奏ですし、オーケストレーションもヴァイオリンのラインを誰が弾くのかというのも我々の自由になります。さらに、歌のパートすら誰が歌うのか分からないというところもあるので、ネローネと歌っているからポッペアに違いない!!などと推測で作りますので、今回はアラン・カーティス版に基づいて演奏します、というスタンスです。」
Q3.コンサートホールで行うに当たって制限もあると思うのですが、大体のイメージや、動き・衣裳などについてお教えください。
田尾下「ご覧になっていて今何が起きているのか、と分かるようにしたいと思っています。過剰でない範囲の演技、何が行われて、どういうシーンなのかというのが分かるように演出をつけていきたいと思います。衣裳は、時代に合わせたものではなく、人物の演じ分けもシンプルなワンポイントで描きたいと思っているので、モダンになると思いますよ。」
Q4.森さんに質問:今までの役柄は圧倒的なヒロインで女一人勝ちのようなオペラだったんですが、今回はそうそうたるオペラの歌手の方々の皆様と一緒ですが、武者震いとか胸騒ぎは、感じていますか?
「ポッペアというのはどういう風に演じたらいいんだろうとか、そういう部分では胸騒ぎとか武者震いは感じています。皆さんと色々ディスカッションしたり、お考えを伺いながら、ポッペア像をより鮮明にしていけたらいいなと思っています。いろんな音源やDVDなど出ているものを拝見したり拝聴しますと、すごく透明感のある普段では悪い役をやらないような声の方がなさっているので、それを考えるとキャラクターとしてはそんなに悪くないのでは?と。ポッペアは三大悪女とも言われますが、彼女自身ネローネと皇后の座を奪うために策略を巡らせてどんな人もなぎ倒しても、、という人ではなく、本当の愛を捧げた。もしかしたら、それはすごく純愛なのでは・・・。これからお稽古をしていく中で変わるかもしれませんが!」
フォトセッションをし、和やかに終了いたしました。
ぜひ、鈴木優人が指揮をする歌劇「ポッペアの戴冠」にご注目ください。
●「ポッペアの戴冠」記者会見・出演者のコメント映像
▼ポッペアの戴冠 特設サイトはこちらから▼
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モンテヴェルディ生誕450年記念
歌劇≪ポッペアの戴冠≫ (演奏会形式)
2017年11月23日(木・祝) 16:00開演
東京オペラシティ コンサートホール
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