2018/8/11
ニュース
ユーリ・スメカロフに聞く [マリインスキー・バレエ]
11月に来日するマリインスキー・バレエ。
【マリインスキーのすべて】(12月2日、3日)を締めくくる『パキータ』の改訂振付を手がけた他、
12月2日の第2部では、自作『別れ』をエカテリーナ・イワンニコワと踊ります。
目が離せない異才!ユーリ・スメカロフのインタビューをご覧ください。
今度の日本公演で上演される「パキータ」を改訂されましたが、どのような点を変えたのですか?
このプロジェクトの狙いは、現在マリインスキー・バレエにある『パキータ』のグラン・パを保存し継承することでした。初めて上演されてから現在に至るまで、このグラン・パはマリインスキーにとってダイヤモンドのような存在でしたから。私はこの“ダイヤモンド”を、その美しさを際立たせるような、その輝きにふさわしい、美しい“宝石箱”へ収めてあげることでした。
その“宝石箱”はどのようにして作ったのですか?セルゲーエフがその当時手がけた資料が残っていて、ステパノフ式で記録された作品全体の舞踊譜も版画や楽譜なども残っています。しかし私は、これまでパリ・オペラ座で復元したラコットやミュンヘンで復元したラトマンスキーと同じことを繰り返したくないと思っていました。ですから私は新しく編集した自分のバージョンの『パキータ』を作りました。出来上がったものは、私が思い描く「パキータ」であり、プティパに捧げるオマージュのようなものです。彼の振付スタイルと、サンクトペテルブルグの宮廷の舞台を彩り続けたクラシック・バレエに捧げる作品です。
マリインスキー・バレエで観客が期待するのは洗練された静かな手の動きや上品な動きだと思いますが、それに応えるために、どのような苦労がありますか?
新しいものを作り出すという作業は常に困難が伴うものです。自分の中に従うべきスタイルがあるときは特に・・・。プティパのクラシックな振付という制約がありますから、私もその枠を常に意識しながら自分の想像力を活かす必要がありました。これはとても難しい作業であると同時にとても面白い作業でもありました。
あなたが振付をするときは、どんなところからイマジネーションを膨らませるのですか?
音楽を出発点として振付を考えています。音楽がインスピレーションを与えてくれると言うよりは、音楽が自分の体に、ある種の筋肉刺激、インパルスを与えて命じる感じです。
「パキータ」の上演、あなたが踊ってくださる自作『別れ』も楽しみです。僕が踊るんですか?知らなかったなぁ・・・。大きな驚きであり、喜びを感じています。
美しく、輝かしい感動がよみがえる・・・
マリインスキー・バレエ
11.28[水] 18:30 「ドン・キホーテ」ヴィクトリア・テリョーシキナ/キミン・キム
11.29[木] 14:00 「ドン・キホーテ」アナスタシア・マトヴィエンコ/ティムール・アスケロフ
12.5 [水] 18:30 「ドン・キホーテ」レナータ・シャキロワ/フィリップ・スチョーピン
12.2 [日] 18:00 「マリインスキーのすべて」
12.3 [月] 18:30 「マリインスキーのすべて」
12.6 [木] 18:30 「白鳥の湖」ヴィクトリア・テリョーシキナ/ウラジーミル・シクリャローフ
12.7 [金] 18:30 「白鳥の湖」エカテリーナ・コンダウーロワ/ティムール・アスケロフ
12.8 [土] 12:00 「白鳥の湖」ナデージダ・バトーエワ/キミン・キム
12.8 [土] 18:00 「白鳥の湖」オクサーナ・スコーリク/ザンダー・パリッシュ
12.9 [日] 14:00 「白鳥の湖」アナスタシア・マトヴィエンコ/ウラジーミル・シクリャローフ
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