2019/7/2
ニュース
「ドン・キホーテ」最終日レナータ・シャキロワとフィリップ・スチョーピンにインタビュー[マリインスキー・バレエ]
『ドン・キホーテ』12月5日の公演は、先週日本での鮮烈なデビューを飾った新星レナータ・シャキロワと、フィリップ・スチョーピンが主演。大盛り上がりだった公演の余韻冷めやらぬお二人に話を伺いました。
来日公演2回目のキトリとなったシャキロワは、ますます絶好調。速い演奏にもぴったりと寄り添い、優れた音楽性で超高速のシェネや華やかなグランフェッテを見せてくれました。輝かしいテクニックだけでなく、キトリそのものの、お転婆ないたずらっ子の様子も愛らしい。何回も共演しているスチョーピンとの相性は良く、会話が聞こえてくるような自然な掛け合いの演技、信頼している同士ならではのダイナミックな飛び込みフィッシュダイブにも魅せられました。スチョーピンは、美しいつま先と柔軟な肢体、アカデミックなテクニックの持ち主。狂言自殺のシーンでのひょうきんな演技は会場の爆笑を誘いました。まるで本当の恋人同士のように心が通じ合っていることが感じられて、思わず応援したくなるフレッシュなペアです。
お互いをパートナーとしてどう感じておられますか?
シャキロワ「スチョーピンさんは、私が一番信頼できるパートナーです」
スチョーピン 「レナータと踊るのはすごく幸せです。お互いに素晴らしくわかりあえるんですよ。いつもとても気持ちよく一緒に踊っています。技術的にはもちろん何の問題もないし、感情的にも、ぼくたちの心と心は通じ合っています。だから東京文化会館という素晴らしい劇場で、『ドン・キホーテ』という大好きなバレエで共演できて、パートナーシップを昇華させることができて本当にうれしい!」
お二人の踊りからは、バレエへの愛、踊ることの幸せを感じて、私たち観客も幸せな気持ちにさせられました。
スチョーピン「今日お客様が感動して満足してくださっていることは、僕たちにも伝わってきて、僕たちも幸せな気持ちになりましたよ」
シャキロワ「舞台が終わった時のカーテンコールがとても盛り上がっていて、最後には皆さんがスタンディングオベーションで迎えてくれたのが嬉しかったです。オーケストラも指揮者も素晴らしかったですし」
レナータさんは、このたびファースト・ソリストに昇進されましたね。おめでとうございます。
シャキロワ「私、頭がおかしくなるのではないかと思ったくらい昇進を知らされた時、嬉しかったんです!(とガッツポーズ)」
日本公演も始まって1週間経ちましたが、どんなことが印象に残っていますか?
シャキロワ 「とにかく日本のお客様が最高です!」
スチョーピン「日本に来ること、というより日本に帰ること、だと僕は思っています。早くまた帰ってきたいし、もっともっと日本に呼んでもらいたいですね(笑)」
スチョーピンさんは、ガラ公演では『ショピニアーナ』とハンス・ファン=マーネン振付の『ソロ』と、今日の『ドン・キホーテ』とは全く違う作品を踊られましたね。これらの作品と『ドン・キホーテ』、どちらがより楽しめましたか?
スチョーピン 「『ドン・キホーテ』はやはり体力を使うので、踊るのがとても大変な作品です。でも何回も踊り重ねた役なので、ちょっと疲れたけど満足できるパフォーマンスができました。どの作品も好きですよ。『ショピニアーナ』にしても、『ソロ』にしても一生懸命練習した成果が出て、とても嬉しいです。『ショピニアーナ』を踊った後に『ソロ』を踊ったのですが、逆の順番だったら気持ちを切り替えるのが難しかったかもしれませんね」
明日(6日)より『白鳥の湖』公演が始まりますが、お二人とも、王子の友人役(パ・ド・トロワ)で出演される予定になっていますね。特にスチョーピンさんはほぼ毎回出演されます。
スチョーピン 「毎日踊ることができて、とても嬉しい気持ちです。毎日観に来てくださいね!」
シャキロワ 「私も全部の演目に出てたくさんの舞台に立てて嬉しいです。引き続きみなさんも観にいらしてくださいね」
この後二人は、3幕でのぴたりと美しく決まった片手リフトを再現してくれました。
レナータ・シャキロワは、8日昼の二羽の白鳥役、9日の王子の友人役で出演予定、フィリップ・スチョーピンは6日、7日、8日夜、9日の王子の友人役で出演予定です。マリインスキー・バレエの看板演目である『白鳥の湖』での、今後のブレイク必至、若さあふれる二人をお見逃しなく。
森 菜穂美(舞踊ライター)
Twitter: https://twitter.com/ladolcevita416
※出演者は、変更になる場合があります。最終的な出演者は当日発表とさせていただきます。
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美しく、輝かしい感動がよみがえる・・・
マリインスキー・バレエ
12.6 [木] 18:30 「白鳥の湖」ヴィクトリア・テリョーシキナ/ウラジーミル・シクリャローフ
12.7 [金] 18:30 「白鳥の湖」エカテリーナ・コンダウーロワ/ティムール・アスケロフ
12.8 [土] 12:00 「白鳥の湖」ナデージダ・バトーエワ/キミン・キム
12.8 [土] 18:00 「白鳥の湖」エカテリーナ・オスモールキナ/ザンダー・パリッシュ
12.9 [日] 14:00 「白鳥の湖」ヴィクトリア・テリョーシキナ/ウラジーミル・シクリャローフ
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