2019/9/20
ニュース
【マリインスキー・オペラ】あざやかにドラマを視覚化する ステパニュク演出《スペードの女王》
“「スペードの女王」には 日本の皆様がチャイコフスキーの作品に対して感じておられる魅力が全て凝縮されています” (ワレリー・ゲルギエフ)
2019年11月30日、12月1日に東京文化会館で上演される《スペードの女王》。アレクセイ・ステパニュクによる新演出について、オペラの演出について研究をしている中央大学准教授、森岡美穂氏が解説します。ぜひご覧下さい。
今回の《スペード》では、誰よりもロシア・オペラをよく知るゲルギエフに率いられたガルージン、チュリロワらマリインスキーの名歌手たちの織りなす情熱的な音楽劇が、その心理面を見事に視覚化するこうした演出によって支えられている。必見の舞台である。
森岡実穂(中央大学准教授)
“高貴な女性”に恋するドイツ人士官ゲルマン。エレツキー公爵の婚約者“リーザ”こそ、ゲルマンが求める女性であった。絶望のゲルマンにトムスキー公爵はリーザの祖母(伯爵夫人)が知る〈3枚の勝ち札〉の秘密を告げる。名も知らぬ士官(ゲルマン)に対する恋心を胸に物思いに沈むリーザ。現れたゲルマンの告白をリーザは受け入れる。
ゲルマンは伯爵夫人に〈勝ち札〉の秘密を教えるよう迫るが、伯爵夫人は発作で死んでしまう。帰宅したリーザは秘密を知るために自分に近づいたのかとゲルマンを罵倒する。
憔悴のゲルマンの前に現れた伯爵夫人の亡霊が告げた〈勝ち札〉は「3」「7」「エース」。野望に憑りつかれ、リーザを振り切り賭博場に向かうゲルマン。その姿に絶望しリーザは運河に身を投げる。エレツキー伯爵と対戦し「エース」で勝つはずのゲルマンが引いたのは「スペード」。全てを失い自ら命を絶つゲルマン — 舞台には透明で美しい鎮魂のメロディが流れ、その幕が下ろされる。
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巨匠ゲルギエフ&ロシア芸術の殿堂 マリインスキー歌劇場が総力を結集して贈る
マリインスキー歌劇場 チャイコフスキー・フェスティヴァル2019
▼画像をクリックするとPDFで詳細をご覧頂けます▼
歌劇「スペードの女王」
2019年11月30日(土) 15:00 東京文化会館
2019年12月1日(日) 15:00 東京文化会館
歌劇「マゼッパ」(コンサート形式)
2019年12月2日(月) 18:00 サントリーホール
マリインスキー 歌劇場管弦楽団 演奏会
2019年12月5日(木) 19:00 サントリーホール(チェロ:アレクサンドル・ブズロフ)
2019年12月6日(金) 19:00 東京文化会館(ヴァイオリン:五嶋龍)
2019年12月7日(土) 13:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン、辻井伸行)
2019年12月7日(土) 18:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン)
⇒ 特設サイトはこちらから
マリインスキー 歌劇場管弦楽団 日本公演 <東京以外の公演>
2019年11月28日(木) 19:00 福岡シンフォニーホール(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)アクロス福岡チケットセンター 092-725-9112
2019年11月29日(金) 19:00 レクザムホール(香川県県民ホール)大ホール(ピアノ:松田華音)
(問)県民ホールサービスセンター 087-823-5023
2019年12月3日(火) 19:00 アクトシティ浜松 大ホール(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)公益財団法人浜松市文化振興財団 053-451-1114
2019年12月8日(日) 14:00 フェニーチェ堺 大ホール(堺市民芸術文化ホール)(ヴァイオリン:五嶋龍)
(問)フェニーチェ堺 072-228-0440