2020/5/3

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Artist Voice – アーティストたちの声 Vol.10

音楽を奏でるように、音楽家の言葉は、人々の心に優しく響き、大きな励ましと希望を与えてくれます。皆さまの健康をお祈りして、今日もアーティストたちの声をおおくりします。

今回は、ヴァイオリニストの米元響子、テノールの西村悟、ピアニストの尾崎未空からのメッセージをお届けします。

アーティストの皆さんには、主に以下の質問にお答えいただきました。
①今、何を想い、どのようなことを考えているか。ご自由にメッセージを。
②リラックスの方法(日々どんなことをして過ごしているか、など)

米元響子(ヴァイオリン)
毎朝、目覚まし代わりになっている小鳥のさえずりが、環境の変化でしょうか、いつにも増して元気いっぱいに響いています。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

2020年は大変な年になってしまいました。
このような状況の中、タフな決断を迫られるリーダーの方、家族の食事から家のことを一手に任されているのお母さま方、そしてまだ心配を沢山抱えながらも通勤、現場でお仕事をなさる方も…色々な状況の人を思い浮かべます。

私は急に音楽を皆さんと共有できなくなり少しだけ寂しく感じておりますが、新しい曲を読んだりと、落ち着いて勉強できる二度とないチャンスと捉え、大切に過ごしています。外出制限がある中、有り合わせのものでできる料理や、代替えものもでできること、ちょっとした工夫を思いついた時…毎日家の中だけでもいろいろな発見がある日々です。

現在教えているオランダの大学では、3月中旬から早速オンラインレッスンに切り替えられました。自国に帰れずとも頑張っている生徒さんのレッスンを画面を通してでも続けられることには勇気づけられますが、今までのやり方ではなく新しい教え方を模索していく必要性も感じています。

新型ウィルスとの戦いは長期戦になりそうですが、いつか終わりが来ると信じ、今はじっと静かに待ちたいと思います。この試練を乗り越えた後にたとえ人々の価値観が大きく変わってしまっていても、音楽が皆さんの中に小さな灯のように存在することを願ってやみません。

Please stay healthy!<今日のオーディエンス。>


西村悟(テノール)これまでに経験したことのない危機に、誰もが不安を抱え、毎日を過ごされていることと思います。

こんな歌がございます。

「嵐の中を歩く時、頭をあげて。暗闇を恐れずに!嵐の後は黄金の空が、鶯も歌う。
夢と希望を持って。歩こう!君は決して一人じゃない!」

これは私が大切に歌う曲です。
そう、絶対に一人ではありません!
そして止まない雨は無いのです!

音楽が持つ力を私は信じています。
皆様の元へ音楽が届けられるその日まで、私は走り続けたいと思います。
どうか皆様、自宅で、健康にお過ごし下さい。
そして日本人、いや全人類でこの天敵ウイルスに打ち勝ちましょう!


尾崎未空(ピアノ)
①まるで世界が止まってしまったようなこの状況に、驚きと怖さを感じずにはいられません。このような中でも人々の命や生活のために働いて下さっている方々には何より感謝を、そして普段の生活が奪われてしまった方々にも、音楽をはじめとする芸術が力を与え続けていることを願っています。

この時間を使って友人とゆっくり電話をしたり、調べものをしたり、1日1日どのように過ごそうか考えるのもプラスに取れば楽しいことだなと感じています。少しずつ事態が良くなってきたときに演奏家として何かしらパワーアップしていられたらと思います。

②何かの隙間時間ではなく、文字通りじっくりと読書したり音楽を聴いたりできることが、今の私にはとてもエネルギーになっているように感じます。留学先で取り組んでいるドイツリートから派生して、最近は詩集などにも親しむようにもなりました。あとはお天気が良ければ散歩に出てみたり…、実家にいるカメからも小さな元気をもらいながら過ごしています。

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