2013/10/22
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錦織健 & 佐藤美枝子 錦織オペラVol.6 《後宮からの逃走》を熱く語る
錦織 健プロデュース・オペラ第6弾《後宮からの逃走》が準備段階に入った。2002年にスタートして以来5回の全国ツアーを成功させてきたこの「旅の一座」ほど、オペラファンを増やした団体はないだろう。とは言え、テノールの大スターとプロデューサーを兼ねる錦織には大変な苦労があるはず。
錦織:いえいえ、自分の理想のオペラ・プロダクションを作り、続けさせて貰っているので、苦労などありません。いつもビギナーの方をいかにしてオペラに引き込むかを考えています。第一線で活躍するスターを主役陣に配して、最高の歌を提供するのもその1つ。スターは、舞台の「華」です。演目も「笑いでオペラの垣根を取り去る」と言うポリシーの下、毎回喜劇を選んでいます。オペラについて知りたい、という方は全国に沢山いらっしゃるので、各地を回って「オペラ講座」も開いています。お近くでありましたら、是非お出かけください。
声良し、姿良し、話術に長けた「錦織オペラ講座」は、抱腹絶倒と聞く。そして第6弾は、モーツァルトの明るく軽快なオペラ《後宮からの逃走》に決定。
錦織:舞台はトルコ。ストーリーは、スペインの青年貴族が大守のハーレムに捕われた婚約者を救い出すという明快なものですが、この2人に若い男女の召使いや大守とハーレムの番人がからんで、惚れたり振ったり焼いたりの騒動が展開します。
今回のキャスティングも超豪華。
錦織:最大の呼び物は、女主人公コンスタンツェ役にコロラトゥーラ・ソプラノの大スター、佐藤美枝子さんを迎えたことです。実はこの役の人間離れした超絶技巧を歌える人は、彼女以外にまず居ないんですよ。これぞ理想のキャスティングです!
佐藤:私は、錦織オペラに参加するのが長年の夢だったんです。それで思い切ってご本人に「何で出して下さらないの!」と直談判したら「えっ、何で今まで出てくれなかったんですか!」って。念願が叶い一座に加えて貰えたからには、気合いを入れて頑張ります。そういう錦織さんのベルモンテ役も、大変なんですよ。
錦織:ぼくはけっこう小器用なもんで(とかわし)、モーツァルトは聴き易いけれど、歌うのはどの役も大変です。今回はベテランのお二人(志村文彦、池田直樹)に、美女とイケメンの若手スター(市原愛、高柳圭)を配し、合唱も少数精鋭部隊です。その歌手陣とスタッフ全員が「自分がこの舞台を成功させる!」と意気込んでいるので、絶対に良いものをお見せ出来ます。
歌詞はドイツ語だが日本語の字幕が付き、歌の間の台詞も日本語なので、筋は分り易い?
錦織:バッチリです。しかもこのオペラには台詞だけの役(大守)があって、これを芸達者な池田直樹さんがやるので、今のセンスに合った笑いのネタを入れようか、と。吉本辺りにヒントないかなあ?
1年半後の巡業が益々楽しみになる。
ひのまどか(音楽作家)
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」
原語上演(語り:日本語)/日本語字幕付
錦織健が「気軽に楽しんでいただけるオペラを」と始めたシリーズ第6弾。
今回の演目は、名作オペラでありながら、なかなか観る機会のないモーツァルト「後宮からの逃走」です。
ぜひ、お楽しみに!!
≪予定キャスト≫
コンスタンツェ:佐藤美枝子
ベルモンテ:錦織健
ブロンデ:市原愛
ペドリロ:高柳圭
オスミン:志村文彦
太守:池田直樹
音楽監督・指揮:現田茂夫
演出:十川稔
合唱:ラガッツィ
2015年2月~4月 東京文化会館
公演詳細は2014年秋発表予定!