2013/11/13

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来日直前!ジャナンドレア・ノセダ インタビュー[トリノ王立歌劇場]

ジャナンドレア・ノセダ

今回日本で披露する2つのプロダクションの特徴についておきかせください。
ノセダ(以下N):私たちの劇場の《トスカ》と《仮面舞踏会》の2作を日本でお見せできるのは大変嬉しいことです。2つとも、クラシックであると同時に、伝統にとどまらない、新しく興味深い要素のあるプロダクションだからです。《トスカ》は、ご存知のとおり筋の一貫したオペラですが、身投げしたトスカの「目」のシーンで始まり、身投げした彼女の身体で幕を閉じます。身投げで始まり、身投げで終わる。つまり彼女が、身投げの間に自分の人生を振り返るような仕掛けになっているのです。
 《仮面舞踏会》はかなり伝統的だと言えますが、同時に、パースペクティヴな要素も備えていて、たんなる三角関係の物語を超えたプロダクションに仕上がっています。舞踏会の場面は、とてもスペクタクルです。2作とも、日本のオペラファンに喜んでいただけるものになったと考えています。

歌手についてはいかがでしょう?
N:とてもレベルの高い、信頼できるキャストが揃っていると思います。イタリア人以外の歌手も含めて、みな、イタリアの歌唱様式をきちんと身につけた歌手ですから。

「トスカ」を演じるパトリシア・ラセットの魅力について、お聞かせください。
N:とても多彩な能力をもった歌手です。バロックから現代まで、あらゆるレパートリーを身につけている。そしてトスカ役に必要な、厚く広い響きを出せる声を備えた歌い手です。

マエストロはトリノ王立歌劇場の音楽監督として、この劇場のレベルを飛躍的に向上させました。トリノ王立歌劇場のどの様なところを誇りに感じていらっしゃいますか?
N:トリノ王立歌劇場の音楽監督に招聘された時、ヨーロッパの別の有名な劇場からも声をかけていただいていました。トリノを選んだのは、この劇場が大きな潜在的な能力を持っていると感じたからです。6年がたち、劇場のメンバーは見事にこたえてくれました。2010年に大成功を収めた日本を3年ぶりに再訪できるのは、そのような意味でもワクワクするできごとです。オペラの公演以外にコンサートもありますので、オーケストラや合唱の素晴らしさを感じていただけると思っています。

文:加藤浩子(音楽評論家)


≪トリノ王立歌劇場 2013年日本公演≫
<「仮面舞踏会」より>
 ⇒ 公演詳細:https://www.japanarts.co.jp/special/torino_2013/
 [公演日程] 会場:東京文化会館

 《仮面舞踏会》
 □12月1日(日) 15:00
 □12月4日(水) 18:30
 □12月7日(土) 15:00

 《トスカ》
 □11月29日(金) 18:30
 □12月2日(月) 15:00
 □12月5日(木) 18:30
 □12月8日(日) 15:00

 《特別コンサート“レクイエム”》
 □11月30日(土) 14:00 サントリーホール

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