2013/11/25
ニュース
トリノ王立歌劇場 コンサートマスターのインタビュー(2)
セルゲイ・ガラティノフ Sergey Galaktionov
トリノ王立歌劇場管弦楽団で演奏し、最も誇りに思われることは何ですか?
トリノ王立歌劇場は大家族のようなものです。各人が自分の役割をきっちりとこなし、非常に強いチームスピリットに支えられています。時間をかけて構築された見事な調和は、音楽に、相手への気配りに、すべての人間関係に表れます。それらがみなをポジティブにし、劇場全体の空気も、プロダクションの質も向上するのです。
2007年にノセダが音楽監督に就任して以来、オーケストラはどのように変化していきましたか?
マエストロ・ノセダは偉大な音楽家です。彼の音楽は強烈な感情表現に長けています。彼が行動と思考に基づいて、私たちに示す芸術的な方向性は非常に正確で、しかもクオリティが高いのです。劇場の毎回のプロダクションで彼と音楽を創ることは、とても喜ばしい仕事です。
ノセダさんとの仕事で、一番強く印象に残っていることは何ですか?
いかなるコンサートも、オペラ公演も、それがマエストロ・ノセダとの仕事なら、忘れ得ないものとなります。すべての仕事のなかで、私が深い感慨とともによく覚えているものが2つあります。
ディミトリ・ショスタコーヴィチの「ヴァイオリンとオーケストラのためのコンチェルト第1番」と、セルゲイ・タネーエフの「組曲」で、自分がソリストとして参加した公演です。どちらも、なんと思い出深いコンサートだったでしょう。マエストロのロシア音楽への造詣は素晴らしく、陰影に富んでいます。彼はロシア滞在中に、研ぎ澄まされた繊細さで、そのようなクオリティを発見し、発展させたのです。
演奏家として、今回の日本公演を通じてお客様に届けたいことは?
2回目の日本ツアーを前に、私たち全員が身の引き締まる思いでいると共に、期待に胸が高鳴ります。日本の観客の皆さんは非常に懐がふかく、感覚鋭く、イタリアオペラの優れた作品を理解してくれます。今回、3つの記念碑と呼ぶべきイタリアの作曲家、ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニをご紹介するわけですが、皆さんが身を乗り出すようにしてこれらイタリア音楽の頂点と言える作品を味わってくださることでしょう。
2010年の初来日公演でも、来日していますね。印象に残っている日本の思い出をお聞かせ下さい。
私が初めて東京で演奏したのは、1991年のことです。以来、日本のことも、観客のみなさんのことも大好きです。こんなに注意深く、尊敬の念をもって、音楽に、演奏家に接してくれる国があるでしょうか。みなさんの前でまた演奏すると思うと心が躍ります。行くたびに、新たな感動が生まれ、いつまでも記憶に残ります。今回もきっと同じ気持ちになると思います。
演奏活動以外に、夢中になっていることがありましたら教えてください。
トリノ王立歌劇場は音楽を通しての繋がりだけではありません。ひとつの大きな家族のように、演奏中のみならず全員がいつもひとつです!サッカーの試合はもちろん、スポーツのチームを作って活発に、楽しくやっています。でも私自身、本当は卓球が一番好きですけどね。
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≪トリノ王立歌劇場 2013年日本公演≫
<「仮面舞踏会」より>
⇒ 公演詳細:https://www.japanarts.co.jp/torino_2013/index.html
[公演日程] 会場:東京文化会館
《仮面舞踏会》
□12月1日(日) 15:00
□12月4日(水) 18:30
□12月7日(土) 15:00
《トスカ》
□11月29日(金) 18:30
□12月2日(月) 15:00
□12月5日(木) 18:30
□12月8日(日) 15:00
《特別コンサート“レクイエム”》
□11月30日(土) 14:00 サントリーホール