2014/1/14

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遠藤真理が語る・・・「上原彩子との共演、プログラム、そして将来」

遠藤真理

★上原さんとの共演について
「上原彩子さんの演奏を初めて聴いた時の衝撃は忘れられません。数年前、確か2008年か2009年のことだったと思います。
初めてお会いしたのは、ご自宅のクリスマスパーティにご招待頂いた時のこと。その時は2人のお子さんのステキなお母さんでした。その後、伺わせて頂いたコンサートでの迫力のあるピアノ演奏を間近に見て、そのギャップに驚いたことを覚えています。一体彩子さんのパワーはどこから来ているのだろう・・・と。」

★ラフマニノフ:チェロ・ソナタについて
「ラフマニノフは、彩子さんが大変得意とする作曲家の一人だと思います。
先日、コンサートでラフマニノフ編曲によるクライスラーの<愛の喜び><美しきロスマリン>などを聴かせていただきました。馴染み深いメロディに超絶技巧が加わり、ラフマニノフってすごいピアニストだったんだと感じさせられました。それはきっと、ただ難しいだけのパッセージではなく、そこに情熱やロシアの広大な大地を彷彿とさせる長い息のメロディなど、彩子さんがラフマニノフらしさを存分に引き出されていたからだと思います。
今回演奏するソナタは、そう言った意味でも、チェロが大地に根ざした広大なメロディを担当、ピアノがすべてを担う要の役割を担う素晴らしい作品です。ピアノとチェロの対話も多いですし、精一杯全身からアンテナを立て、音楽を通じて彩子さんと会話が出来ればと、とても楽しみに思っています。」

★今まで師事された先生方について
「私が今まで師事してきた先生方からは、チェロを上手に弾ける様に、という目線ではなく、「楽器」を超えた「音楽」をご指導いただきました。まず音楽がどうあるべきか、作曲家の意図は何なのか、それを第一に考えることを教わりました。
また、具体的なところでは、チェロという大きな楽器を、日本人の小柄な女性が演奏する
上での難しい部分にどう向き合うか、そういったことも踏まえて奏法も教わってきました。」

★どういったチェリスト像を理想とするか
「弦楽器の魅力の一つである、音を追求するということは、長く課題にしてきていることです。クレメンス・ハーゲン先生に師事した3年間、毎回のレッスンの始まりは音出しのレッスンでした。チェロらしい音、より遠くに届く音をチェックして頂いていました。ハーゲン先生による3年間のご指導が終わったのは、自分で良い音の区別が出来る様になった、と卒業を許可されたからです。本当に貴重な時間だったとつくづく思います。

ピアノと一緒に演奏する上でも、コンチェルトを演奏する上でも、音に対するこだわりと、音楽に対する理解を深め、より良い音楽家を目指して行きたいです。」

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香り立つ哀愁とロマンティシズム―。
上原彩子のラフマニノフ

2014年02月02日(日) 14時開演 サントリーホール

<プログラム>
バッハ=ラフマニノフ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006より プレリュード、ガボット、ジーグ
ラフマニノフ:「幻想的小品集」Op.3より 第1番 変ホ短調 “エレジー”
ラフマニノフ:「サロン小品集」Op.10より 第2番 イ長調“ワルツ”
ラフマニノフ:「幻想的小品集」Op.3より 第3番 ホ長調 “メロディー”、第4番 嬰へ短調“道化師”
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42
ラフマニノフ=アール・ワイルド:ここはすばらしい場所、春の悲しみ
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19(チェロ:遠藤真理)

上原彩子

公演の詳細はこちらから

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