2014/2/12

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ナタリー・デセイに聞く!

 4月に世界各地で称賛されるフィリップ・カサールとのデュオ・リサイタルで来日するナタリー・デセイ。
 デセイの新境地“歌曲の世界”に対する意気込み、想いを伺いました。

ナタリー・デセイ

Q:フィリップ・カサールとのデュオを行うきっかけは、ドビュッシーの未発表曲だったとのことですが、その楽譜を最初に見た時の印象を教えていただけますか?
ナタリー・デセイ(ND):楽譜以前に、きっかけになったのはフィリップとの出会いなのです。しばらくして友人同士になった訳ですが、二人とも一緒に音楽を奏でることが大好きで、とにかく一緒にいること自体、嬉しいのです。これは私にとって、重要なことです、だからこそ一緒に演奏をしているのです。
それに、実は、最初にフィリップからこの話を持ちかけられた時、この曲を私よりずっと上手に歌える方がいくらでもいるから、是非そういう方に頼んで下さい、とお断りしました。ですが、どうしても私でないといけないのだ、とフィリップが譲らないので、私が根負けして、歌うことになったのです。

Q:今回のプログラムでは、詩の豊かな世界にも触れることができるのでは・・・と期待していますが、ナタリーさんにとって「詩の世界」とはどのような存在なのでしょうか?
ND:詩は大好きです。ドイツ語もわかりますし、各国の詩が好きですが、やはり他の言語と比べて、フランス語と自分の関係は特別のものですから、詩もフランス語のものを沢山読みます。今回のプログラムで、フランスの芸術家の詩を皆様と分かち合うことが出来るのがすごく嬉しいです。しかも、独自の歌い方でご紹介いたします。といいますのは、このような詩的なフランス歌曲は、ある種、仰々しさを感じさせるような演奏も時に見受けますが、あまりそういうのは好きではありません。フランス歌曲の歌い方としては、私独特の歌い方をするといってもいいかもしれません。

Q:フィリップとCDを制作している時、各地でコンサートを行っている時の雰囲気はどのようなものなのでしょうか?新しい世界を旅している感じ?それとも冒険?それとも苦闘?
ND:お客様の前で歌う時は、どんな場合でも、私は苦しみます。いつも本当にすごく緊張してしまいます。特に歌曲を歌うことは、お客様の前で裸になってしまう感じなので尚更です。例えて言うなら、オペラを歌う時は空中ブランコをしているみたいで、歌曲の時は綱渡りのようです。どちらも目がくらむようですが、やはり綱渡りの方がずっと不安定な感じだと思います。CD制作の時は録音をし直すことが出来る訳ですからそんなことはありません。そして、最初にお話ししましたように、フィリップと一緒にいること、一緒に演奏すること自体はこれ以上ないくらい楽しい時間です。

Q:日本で魅せてくださるナタリーの世界を、楽しみにしています!
ND:今回のプログラムを、私自身と同じだけ皆様にも気に入って頂けたら、と願っています。すごく繊細で、軽妙で、まるで金細工のように細かくつくりこんでいくようなプログラムです。繊細さを解する日本のお客様にきっとお気に召して頂けることと思います。

ナタリー・デセイ

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デセイの新境地!カサールとの出会いで生まれた初のデュオ・リサイタル!
ナタリー・デセイ&フィリップ・カサール デュオ・リサイタル

ナタリー・デセイ

2014年04月14日(月) 19時開演 サントリーホール

公演の詳細はこちらから

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