2024/2/16
ニュース
【国際音楽祭NIPPON2024】作曲家 安良岡章夫氏よりメッセージ ― 高校時代の諏訪内晶子さん
“ウィーン”をテーマにお贈りする 室内楽プロジェクト<Akiko Plays CLASSIC & MODERN with Friends>。
シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンなど新ウィーン楽派の作品と共に演奏される 新作を、新ウィーン楽派を敬愛する日本の現代作曲家、安良岡章夫氏に委嘱いたしました。
安良岡氏は桐朋学園や東京芸大で教鞭をとられ、諏訪内晶子の高校時代の恩師でもあります。
高校時代のエピソードとともにメッセージをお寄せ頂きましたので、ご紹介いたします。
諏訪内晶子さんが桐朋女子高等学校音楽科に入学した年、私は彼女のクラスの音楽理論の授業を担当しました。前期にソナタ形式を勉強し、夏休みの宿題にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」の一楽章の分析を課しました。9月に提出された彼女のレポートを見て驚嘆しました。楽譜の読みの深さと洞察力、文章構成の見事さは一級品で、高校一年生の書く内容をはるかに超えたレヴェルでした。ヴァイオリンの演奏が極めて優秀であることは聞いていましたが、彼女の芸術作品の価値を見抜く確かな能力に接し、この人は凄い芸術家に育つのでは、と大いなる期待を寄せたことを覚えています。勿論私の予知能力を超えた存在になられましたが。
作曲家を志してから、長きに渡り敬愛する作曲家の作品の中に、光栄にも私の新作が加わり、諏訪内さんに初演して頂けることを深い感慨と共に楽しみしています。安良岡章夫
新作「ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための (2023)」<国際音楽祭NIPPON委嘱> は、諏訪内晶子とベンジャミン・シュミットにより、2月18日(日)ミュージアム・コンサート、2月21日(水)<Akiko Plays MODERN with Friends>で演奏されます。
<作品詳細>
【国際音楽祭NIPPON2024】
安良岡章夫氏による新作「ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための」
https://www.japanarts.co.jp/news/p8359/
<公演情報>
■Akiko Plays MODERN with Friends ~ウィーン1900~
2024年2月21日(水)18:20開場/19:00開演 紀尾井ホール
※18:40~ 沼野雄司氏による プレトーク開催
[ 曲目 ]
ベルク:ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのアダージョ
ウェーベルン:チェロとピアノのための3つの小品 Op.11
コルンゴルト:ピアノ三重奏曲 Op.1
安良岡章夫:ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための (2023)
<国際音楽祭NIPPON委嘱>
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4
[ 出演者 ]
諏訪内晶子、ベンジャミン・シュミット(ヴァイオリン)
鈴木康浩、中村翔太郎(ヴィオラ)
イェンス=ペーター・マインツ、佐藤晴真(チェロ)
ポール・メイエ(クラリネット)
ホセ・ガヤルド、秋元孝介(ピアノ)