2014/2/24

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ABT「マノン」鑑賞のススメ。

アメリカン・バレエ・シアター「マノン」。
人気作品でありながら、「ロミオとジュリエット」よりもずっと上演回数が少ない「マノン」は、主演の二人の魅力・技術の高さ、また全幕を通し、群舞の表現力も高く求められる作品です。それらを兼ね備え、引越公演として持ってこられるカンパニーが非常に限られるからかもしれません。
今回は、理想的なキャストを得て、ABTで全幕を観られる、絶好の機会となります。

さてABTの「マノン」は、23日のびわ湖ホールが初日でした。
その作品の魅力についてご紹介します。

≪出演≫
マノン:ジュリー・ケント
デ・グリュー:ロベルト・ボッレ
レスコー:エルマン・コルネホ
レスコーの情婦:ステラ・アブレラ
ムッシューG.M:ロマン・ズービン


≪衣装≫

細部まで美しい衣装でした。お客様にはぜひオペラグラスでじっくり見て頂きたいぐらいです。
第1幕のマノンが登場する時の衣装が非常に綺麗なブルーの衣装で、清純な少女の印象を与えます。
デ・グリューもそれに合わせたブルーの衣装です。

ABT

赤い衣装はムシューG.M

≪高い演技性≫
非常に主役の2人の演技力と魅力が必要となる作品ですが、ABTのダンサーたちが見事に演じています!
群舞も含めて“俳優”たちの舞台を観ているようでした。

ABT

ファム・ファタールに見えない可憐なジュリー・ケントですが、ムシューG.Mの豪華な贈りものに目がくらみ、煌びやかなドレスを身に纏い社交の場に現れるマノンはまるで別人のようでした。
この演じわけもみどころの一つだと思います。

≪主役2人のパ・ド・ドゥ≫
出会い、寝室、沼地のシーンと見せ場のパ・ド・ドゥが多くあります。
マクミランの「ロミオとジュリエット」のようなリフトもみどころです。
ジュリー・ケントとロベルト・ボッレの息のあったパ・ド・ドゥは溜息ものでした。

ABT

ドレス・リハーサルの沼地のシーンより、ヴィシニョーワとゴメス。

≪レスコー(マノンの兄)≫
準主役であり、多くの見せ場があります。主役の2人とは違う演技力が必要な役。
びわ湖ホール公演のエルマン・コルネホは大変演技力が素晴らしく、レスコーのダークな一面を見事に演じていました!第2幕のお酒に酔いつぶれながらの踊りは少しコミカルな要素が入っており、こちらも面白いシーンの一つです。

レスコーの踊りは跳躍が多いので、ダニール・シムキンが魅せてくれると思います!

ABT

右がレスコー役のエルマン・コルネホ

≪レスコーの情婦≫
こちらもレスコーと同じく見せ場が多い役どころです。
ソリストのステラ・アブレラも素晴らしく観客を沸かせていました。
東京公演では「くるみ割り人形」で可愛らしいクララを披露したプリンシパルのヴェロニカ・パールトが28日の昼公演にキャスティングされてますので、そちらもオススメ!

≪群舞≫
上記に少し書きましたが群舞までもが高い演技性を必要とされているバレエです。
群舞の演技にも注目して頂きたいと思います!

ABT

魅力的なダンサー、美しい衣装、演技力の高い群舞、豪華な舞台セット、
全てが揃っている、まさにABTでしか見られない「マノン」です。

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アメリカン・バレエ・シアター2014年来日公演
詳しい情報はこちらから

≪オール・スター・ガラ≫
 Aプロ 2月25日(火)18:30
 Bプロ 2月26日(水)18:30

≪マノン≫
 2月27日(木) 18:30
 2月28日(金) 13:00
 2月28日(金) 18:30
 3月1日(土) 13:00

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