2014/4/21

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キーシン 記者懇親会レポート

2014年4月21日(月)エフゲニー・キーシンの記者懇親会が都内で行われました。
昨日横浜みなとみらいホールで素晴らしい演奏を聴かせてくれたキーシン。今回はシューベルトのピアノソナタ17番と、スクリャービンの幻想ソナタ、12の練習曲というプログラムです。

キーシン

 「曲目について、あまりお話することはありません」と、キーシン。「とてもロマンティックなシューベルトと、小さいころから親しみシンパシーを持っているスクリャービン。後は僕の演奏を聴いて欲しい。」そんなキーシンはいつもシーズンを通して同じプログラムを世界各地で演奏します。

 2014年4月9日、桜の美しい時に来日したキーシン。「日本の四季や人々が演奏や解釈に直接的に影響することはありません。でも間接的には僕の心や考えに、何らかの影響はしているでしょう。社会の状況、街の空気、人間関係…生きているのですから。」
指揮をするようになるピアニストが多いがキーシンさんは?との質問には、
「僕が200歳になったら指揮をし始めるかもしれません(こう話すキーシンの顔はいたずらっ子のようでした)。」ピアノには無限の作品があり、もっともっと多くの作品を弾きたいのです。

 世界で活躍する彼に長く離れているロシアに対する思いを聞かれて…「ロシアに生まれ、ロシアの文化・芸術に受けた影響は計り知れず、僕の重要な部分をしめています。今でもロシアに帰るとホッとしますし、モスクワは自分の街だと感じます。僕の故郷です。
今回演奏するスクリャービンは、もしかしたら日本ではあまり演奏されないかもしれません。僕にとってはメトネルなどとともに、幼いころから親しんだ作曲家で、そのようなロシアの素晴らしい作品を日本で披露できるのは幸せです。」

キーシン

 2015年には、125周年を祝うカーネギーホールで多彩なプロジェクトを行う予定も教えてくれました。キーシンのカーネギーデビューはこのホールの100周年の時だったそうです。
昔はポケットに詩集をしのばせていましたが、今はどのような詩や本を手元においていますか?との質問に…「文学作品は一人で、その世界にどっぷり浸って集中して読むのが好きなのです。時間に余裕がある時の楽しみです。今は詩集ではなく、iPadで読んでいますが!」とにっこり。

 質問は緊張関係にあるロシアとウクライナのこと、最近新たに取得したイスラエル国籍のことにまで及びました。「僕自身のルーツはユダヤ人であるということ、ロシアで生まれ豊かなロシア文化の影響を受けたこと、そして社会については民主的なあり方に共感を持っていること。そのように考えると、今私が取得しているロシア、イギリス、イスラエルという3つの国籍は、僕自身をあらわしているとも言えますね・・・」現在はパリ、ロンドン、ニューヨークに拠点を持ち、公演にあわせ音楽とともに世界を旅しています。

 大阪からスタートした日本公演。横浜を終え、次は4月22日武蔵野市民文化会館、4月26日アクロス福岡シンフォニーホール、そして5月1日&4日サントリーホール公演が続きます。
◆日本公演初日のレポートはこちらからご覧ください!
https://www.japanarts.co.jp/news/p908/
◆横浜公演レポートはこちらから!
https://www.japanarts.co.jp/news/p914/

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キーシンが魅せる、新しい世界
エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル

2014年05月01日(木) 19時開演 サントリーホール
2014年05月04日(日・祝) 15時開演 サントリーホール

キーシン

公演の詳細はこちらから

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